モヤモヤ 2

細胞診でガンが見つかれば、早急に対処できる可能性は高い。
その場合、我々飼い主は、どんな対処を望むだろうか?
治療で期待できる効果と予後のQOLを秤にかけて、どこまでを治療内容の限界とすべきなのだろうか?

細胞診で異常が見つからなければ、少し安心できるだろう。それでも肝臓がんの可能性が消える訳ではない。異常がないのは、採取したサンプルだけのハナシなのだから。

(あ)が今抱えているモヤモヤは細胞診で一瞬は消えるかもしれないが、次のモヤモヤが出て来るに違いない。

ありがたいことに、M先生からエコー診断の専門家の情報をいただいた。細胞診の前にセカンドオピニオンを受ける選択肢もある。幸い近隣で、お友達も関係しているから安心できる。

ちなみに、今の掛かりつけの獣医さんも経験は十分。少なくとも(あ)は信頼しているし、掛かりつけを変える気は全くない。専門家が別の診断をした場合でも、今の獣医さんの治療方針を変えさせることも、いやセカンドオピニオンを伝えることさえ、ためらわれる。なんだか違反行為のような気がしてならないのだ。

犬生の終盤に入ったルーシーには、苦痛やストレスのない日々を過ごさせてやりたい。
そりゃ「ご長寿犬」になれたら最高だけど、犬の一生が幸せかどうかは時間の長さだと思わない。
犬生の毎日が笑顔であれば、たとえ短かったとしても幸せなんじゃないか
と(あ)は考えている。

そうはいっても、自分の中でも気持ちが揺れる。
「13歳まで頑張ってきたのだから、一日でも長く生きて欲しい」
「掛かりつけの先生への裏切りと考えるな。不義理と思われようが、ルーシーのことだけを考えろ」
「若くして旅立った他のわんちゃんもいる。ルーシーには苦痛でストレスかもしれないが、麻酔を伴う検査が可能な時期は限られている。ルーシーには検査に耐える体力があるのだから、するべきだ」
という気持ちもある。

考えれば考えるほど、次々と疑問が浮かんで自分の意見が定まらない。それどころか、自分の考えが「何のために検査するんだろう?」とスタートラインに戻ってしまい、前に進まない。