集中力が低下して仕事が全く進まないので、気分転換にオカラとサツマイモでクッキーを作ってみることにした。冷蔵庫には、(た)が週末に豆腐屋で購入したオカラがある。結構な量だし、昨日あたりから春のように暖かいので、長持ちはしないだろうと考えた。
 蒸かしたサツマイモをつぶして、オカラを混ぜ、少量の卵の白身を加えて練る。卵の黄身も加えたいところだが、卵アレルギーのある子もいるというので、入れなかった。丸めて天板に置いてオーブンで適宜焼くだけ。
 できあがった代物は、およそ食べ物らしくなかった。・・・モルタル壁みたい。とりあえず(あ)が試食してみると、味はまぁまぁ。微妙に甘いのはサツマイモの甘さかな?ちょっとパサついているので、人間様用なら牛乳でも加えて、滑らかさを出したいところ。ま、犬用だから、これで充分でしょう。
 早速ルーシーに与えてみる。こいつは食べ物以外でも食べるから、少々見かけが悪くても大丈夫だろう。丸くなって寝ていたルーシーの鼻先にクッキーを近づける。クッキーを差し出しながら「食べなかったら、全部(た)に食べさせるか、ゴミ箱行きだからなぁ。」と、ちょっとドキドキした。ルーシーがこちらの表情を見て警戒している。鼻をクンクンさせるだけで、なかなか食べようとしない。どうした、ルーシー?いつもの食い意地は、どこへ行ってしまったんだ!?
 おそるおそるクッキーを口に入れる。いつもの丸飲みではなく、「なんだ?これ」と一回口から出して、床に置いて眺めている。そして、おもむろに、また口に入れる。カリカリと噛んでゴックン。
 結局、ルーシーはクッキーを食べたのだけれど、その間「これは、本当に食べ物なんでしょうねぇ?」と疑いの眼で(あ)を見上げていた。アンタに言われたかないやい!!