イロハのイ

 このブログに、たびたびコメントをいただいているtenamonyaさんの家族で、黒ラブのさくらちゃんが亡くなったそうです。心からご冥福を祈念いたします。
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 ルーシーには、今までにいろいろなことを教えてきたけれど、「本当に一つ一つのコマンドの意味や内容をを正しく理解しているか?」と言われると、(あ)には全く自信がない。
 先日書いた「ついて」もしかり。「ついて」は、飼い主が指定する後方の定位置に行くこと、またはその位置を保つことなのだが、ルーシーは「後方の定位置に行って座ること」と理解している。また「ハンド」と「チェンジ」では、「ハンド」で左手、「チェンジ」では右手を出すように教えてきたし、本人も半分くらいは理解していると思うのだが、実際にやってみると間違うことが多い。そして間違いを指摘されると、「どっちでも良いやんか〜!早よエサちょうだいよ〜」とばかりに。交互に手を出してくる。相撲のテッポウか?「当てずっぽうでも当たればいいや」という姿勢がミエミエなのだ。(あ)がそれでもご褒美をやらずに「ルーシー、本当はどっちなの?」と訊くと、いきなり伏せてみせて「ほな、これで良いやろ?エサちょうだい」とシラを切る。エエ根性しとるやないケ。
 という訳で、(あ)は、イロハのイ、つまり基本中の基本から確認することにした。今日の課題は「待て」である。
 「待て」のコマンドを出されたら、その場に留まって、同じ姿勢を保たなければならない。しかし、ルーシーの頭の中では「その場に留まって伏せること」とインプットされている気がする。というのも「お座り」→「待て」のコマンドを出すと、ルーシーはなぜか「お座り」した後、その場でわざわざ姿勢を変えて「伏せ」をする。本当は、座った状態で動かないのが正しいのだが。そこで、「マット」→「ゴロン」→「待て」という連続技を試してみた。
 「マット」のコマンドで、ルーシーは急いでマットのある場所に行く。伏せの姿勢をとるが、まぁこれは良しとしよう。一旦ご褒美をあげて、今度は「ゴロン」のコマンドを出す。ルーシーは寝ころんでお腹を見せる。これも正しいので、ご褒美。ところが、この時点で「待て」のコマンドを出すと、伏せの姿勢に戻ってしまう。正しくは、お腹を見せ続けなければならない。「違う」と言うと、「エェ〜、ゴロンのままでいいのぉ?」と驚いた顔をしていた。
 そうだよなぁ。考えたら、犬にお腹を見せさせて、そのままの姿勢をとらせ続けなくてはいけない場面なんか、ありえないもんなぁ。だけど「お座り」→「待て」は、お尻や背中に注射をされることもあるかもしれないし、やっぱり正確に覚えておいた方が良いのかなぁ。
 そんなことを考えていると、寝転がったままのルーシーが「エサはまだですかぁ?」と(あ)の顔を見上げて、ハァハァ言っている。「ゴロン」ではお腹を見せるため、前足を上げるのだが、上げ続けているうちに腹筋が辛くなったのか、「シェー」みたいだ。
 うーん、基礎は大切だけど、本当に必要かどうかは別問題。まず、そこから考えなくてはいけないのでは?