お気楽流ドッグダンス

 日中の時間がどんどん短くなって、授業も5時から4時に繰り上げ。ところが土曜日は朝起きるのが遅いし、授業までの間は車を見張るつもりなのか昼寝をしない。という訳で、授業中のルーシーは反応が鈍い。
 それでも、久しぶりに先生に会えたら嬉しさを押さえることはできないらしい。自分がカートの上に乗っているのを危うく忘れ、飛び降りそうな勢いである。以前、落ち着くまでカートに乗せておこうとしたら、カートの上でウロウロするのでカートごとゴロゴロと転がる。全く仕方のないヤツである。
 今年最後の授業なので頑張ろうと思っていたのだが、こっちがカゼを引き、下を向くと鼻が詰まってツライ。復習のリアバック(後ろに下がりながら足の間をくぐる)をしたところ、スピードは上がったように思う。ルーシーは「バック」の声を聞くと、ターンバックと同じように直線的にダァァっと後ろに下がろうとする。ルーシーの足を踏まないように気をつけると、ルーシーがこっちの足の間を縫うというよりも、こっちがルーシーを跨いでいるように見えるらしい。「すり足!」と何回も注意される。まだまだ練習が必要だなぁ。
 ベリーアップ(死んだフリ)は、体がクネッと曲がってしまう。アジル君のように、左右対称形の「ボーダーコリーの開き」にはならない。先生に言わせると、キレイに開きになる方が珍しいそうだ。死んだフリと言いながら「姿勢を一定に維持するために結構筋肉を使うんですよ。だから、どうしても一方に曲がるんです。」
 クリープは3歩までなら、片手に持ったフードを追いかけてできるようになった。「クリープ」というコマンドも覚えたようだ。3歩以上になると、お尻が上がってきてしまう。その度に一方の手でお尻を押さえないといけない。ルーシーは目の前のフードしか見ておらず、自分が一体どんな姿勢なのかを認識していないんだろう。
 イェーイ(お座りをして片手を挙げる)は「問題ナシですね」と言われるが、実は問題アリアリである。この技を教えてから単なるお座りをさせると、微妙に片手が上がってしまうようになったのだ。ボーダー独特の動きなのだろうが、フリスビーなどで遊んでいると、一方の前足がクッと上がることがある。それが、単なるお座りでもするようになってしまった。特に、今回のプログラムでは「お座り→ベッグ」があるので、どうも次を想定して片手を挙げてしまうらしい。ムムム。
 それはともかく、ルーシーには余計なクセがついてしまった。先生の前で披露する度、ルーシーは「どう?」と先生の方を見るのだ。夏の間やる気ゼロだったルーシーに、少しでもやる気を出させようと、(あ)は先生に「単純なことでも良いから、ルーシーが何かできたら、大げさに褒めてやってください」とお願いした。飼い主に褒められても、さして嬉しくないルーシーでも、大好きな先生に褒められるとエゴがくすぐられるらしい。この作戦は、ある程度、功を奏して「そう?そんなにスゴイ?」と少しやる気を取り戻した。
 以来、先生が(あ)に声をかける度に「どうよ、私?」と先生の方ばかりを見る。集中が切れるため、指示が頭に入らず全くタイミングが合わない。最後には先生に「ルーシー、いちいち、こっちを見なくて良いから」と注意されてしまった。これも、こっちに問題があるんだろうなぁ。ルーシーの集中をこっちに引きつけていない、引き戻せていないということなんだからなぁ。ヤレヤレ。
 次の授業は年明けである。とりあえず、今まで習った技を一つ一つキチンと混同させずにできるように頑張ろうと思う。