2008年もよろしくお願いいたします

散文 あぁ、お正月

ルーシーが我が家に来て3回目のお正月。

年々、大掃除は効率が低下し、家自体がオンボロになり、
家電製品は壊れ、破れた障子は捨てるだけで貼り替えをせず。
収納スペースには、ルーシーの物ばかり増え、
なぜか、こ〜んなところにブラシが、
なぜか、あ〜んなところに子犬の頃に囓っていたオモチャがと、
大掃除は発掘作業のペースでしか進まない。 
そして片づけども片づけども、全くキレイにならない我が家。

晦日−−。
この日の仕事は、水回りと玄関の掃除、そして買い物とおせち料理づくり。
(あ)は最後の買い物とおせち料理を作り。
毎年、玄関を担当してくれる(た)が
「これから掃除しようと思うんだけど、毎年ルーシーはどこにやっていたっけ?」
訊かれた方も、全く思い出せない。

ルーシーは普段から玄関先に置いたサークルで日中を過ごしている。
年末は、二人がリビングや台所を掃除している間、
サークルの柵の間から上目遣いで
「うらめしや〜。どこか連れてけ〜」と眺めていた。

まさか掃除の終わったリビングに入れる訳にはいかない。
前日にシャンプーをしたから雨の後の庭に出すのもイヤだ。
仕事の書類が置かれた和室に入れるなぞ言語道断。
じゃ、一体どこに?

しかたなくクレートに入れたところ、
本人は大層不満らしい。
二人が廊下を走り回る度に
ワンワン吠えて「出せ」と訴える。

大掃除が思うように進まず、イライラが募る。
「ウルサイ!誰のせいで、こんなに玄関が汚れてると思ってるんだ!」
「大掃除を手伝えないなら黙って寝てなさい!」

かくて、罵り合いは夕方まで続き、
なんとか紅白が始まる頃に終わる。
終わるというよりも時間切れで強制終了?

ブツブツ文句を言いっぱなしの(た)には
年越しそばで機嫌をとり、
かまってもらえなくて不満だらけの犬には
ロープのオモチャでひっぱりっこ。
あぁ、やれやれ。ようやく今年も終わる。

しかし、これからの6日間。
年末、大騒ぎして掃除した以上に
汚れるのかと思うと不毛である。

そしてルーシーには、新しい年も関係ない。
特に御馳走は食べられなくても、食べて寝てウ○チする。
ピー太のストーキングをして、フリスビーを追いかけ、
ガウガウ走り回れれば、それで幸せ。
単純だが、満ち足りた生活。

う〜〜む。私も犬になりたい。