ルーシーの時間感覚

 週末に珍しく(た)が一日遠出をすることになり、ルーシーは(あ)とお留守番。この日(た)が玄関を出ると、普段と違って、いつまでも玄関のドアを見つめていた。もしかしたら自分を連れに戻ってくるかもしれないと、思っていたようだ。(た)は、ジャケット、ワイシャツとパンツという姿だったから、ルーシーが「仕事に出かけるのね」と考えてもフシギではない。しかし、この時はいつまでも玄関を見つめていた。(あ)の目には、ルーシーが「自分と遊んでくれるはずの土曜日なのに、どうして自分を置いて出かけるの?」と、思っているように見えた。
 ワンコに時間の感覚はないと聞くけれど、ルーシーは時間や曜日を感じ取っているように思う。特に夕方の散歩の時間等は、かなり正確だ。どんなにグーグー寝ていても3時になると、ムクリと起きあがって体をブルブル。体内時計かとも思うが、朝の排泄量はマチマチだから、それだけではない気がする。新聞配達や郵便配達のバイクの音を頼りにしていると思っていたのだが、天候によって配達の時間はずれる。(あ)が家事をする時間なのかなぁ?布団を入れたら散歩だと思っているのか?それだって、天候によって違うしなぁ。陽射しかなとも思ったが、雨で外が暗い日でも同じだから、そうではなさそうだ。近所の工場の時報サイレン?でも夏場は散歩の時間は遅い訳だから、サマータイムを導入していない工場では、サイレンを鳴らす時間はいつも同じはずだから、これも関係なさそうだ。
 曜日については「これかなぁ?」と思う要因がひとつだけある。月・木の朝は(た)が散歩してくれるので、朝(た)が散歩してくれた日から一日寝たら、遊んでもらえる日と思っているかもしれない。それじゃ、(た)の散歩を心待ちにしているのか?盆休みや正月休みはウハウハしているか?どーも、そんな態度は見受けられないけど。
 通常ルーシーの就寝は、10時〜10時半くらい。リビングのホットカーペットの上でゴロンと横になり、ウツラウツラと寝ている側で、(あ)がお風呂に入る用意をし始めると、自分もクレートに入らなくちゃと思うらしい。一方、こちらが単に「ルーシー、ネンネしようか」と声をかけるだけでは、自分からは、なかなかクレートに入らない。特に(た)がいる時は、聞き分けが悪い。促されてクレートのドアまで近寄るが、踵を返してリビングへ戻ってしまうこともしばしばだ。
 昨日ルーシーは、早々9時過ぎに自分からクレートに入った。(た)が戻ってこないことを理解していたこともあるが、「(あ)と二人きりじゃ、つまらない」と思ったらしい。
 人間にとっても、ワンコにとっても、つまらない時間は長く感じるようだ。

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 夜9時半過ぎ(た)が帰宅。この日のルーシーは、リビングでゴロゴロした後、一旦クレートに自分から入ったものの、(あ)が扉を閉めようとすると出てきてしまう。(た)が帰ってくることが分かっていたのか、ルーシーはリビングに戻って(あ)に「お尻揉んで〜」。(た)が戻るまで、ホットカーペットの上でウトウトしていたが、玄関を開ける音に起きあがり、鼻を鳴らして玄関へ。尻尾ブンブン、飛びつきまくりで甘える。
 「ルーシー、お土産たくさん買ってきたよ〜」え、お土産ですか?!期待の膨らむルーシー。
 次の瞬間、袋から出てきたのは洋服。なんでも前足を通さずに着られる服を見つけてきたらしい。頭を通して、脇腹をマジックテープで止める訳やね。ふむふむ。
 ・・・と人間二人が服を眺めて、さて当のルーシーは?↓。

 「服を着せられるのは嫌だけど、直ぐに寝るのも嫌やねん。」