誰のトレーニング?

 新兵器導入とともにポジションを教え始めて数日。(あ)は、右腕内側が筋肉痛になった。
 ルーシーは、足先とか尻尾については、かなり神経質なんだけど、オシリに関しては、全く意識していないようだ。頭が正しい位置に入っても、オシリの位置が正しくないことが多い。それをチョイチョイとリードを引っ張って矯正することにしたのだ。
 ちなみにルーシーのリードは輪の部分の内側にクッションが付いているので、皮膚などを傷つけたり、痛みを与えたりする心配はない。
 この作戦は、新兵器導入直後には上手くいきそうに見えた。「立って」と声をかけてもダメなら、リードをチョイチョイと動かすと座るのを止めたしね。しかし、数日を経た今の状況を見るかぎりダメダメである。
 ルーシーは、正しいポジションを覚える前に、ボンデージで下半身をコントロールされる(←我ながら、すごい表現だ 笑)ことに慣れてしまった。こちらが、オシリの位置を正しい位置へ導こうとリードを動かすと、なぜか後ろ足を踏ん張る。踏ん張ると座りたくなるらしい。オシリにものすごい力を入れて、ムリヤリ座ろうとする。
 こちらは「座らせまい」とリードを上に持ちあげる。すると、ルーシーはますますムリヤリ座ろうとする。こうなると、ルーシーには、おやつのことしか考えられない。おやつをゲットするために、自分が何をすれば正解なのかを考えてくれれば良いのだけれど、必死になり過ぎると、ともかくゲットすることしか考えられなくなる。こちらが「立って」を連呼しても、アウアウ言うばかりで指示が耳に入らない。こちらはリードを吊り上げるのに苦労するばかりで、肝心のポジションを覚える作業は全く進まない。
 よしんば正しいポジションがとれたとしても、ヤツの頭の中には「おやつ」しかない訳で、自分のオシリの位置なぞ全く意識していない。「なぜ自分は下半身を吊り上げられるんだろう」とか「どうしたらグッドなんだろう」とか、なぜに考えないのだろうと思う。ボーダーって、理屈を考える犬のはずなんだけどなぁ。そいでもって、考えようとしないところは(あ)とは正反対だし←ここは(た)に似たとしか思えないゾ
 傍目には、あたかも飼い主にボンデージ嗜好があり犬に嫌がらせをしているみたいなので、もっぱら家の中で練習している。練習自体はものの数分なのだが、腕がダルダルになって、もはや右腕が筋肉痛(;_;)。
 こんなに苦労しても、ルーシーが覚えなきゃ意味がないじゃん。
 このまま続けて成果が出るのかしら???
 止めちゃおうかしら?
 などと考えながら、痛む腕をマッサージする。
 アレ?
 上腕内側のタルタルが少し減った気がする。力を入れると、左腕より右腕が硬い。力を抜いて右腕を振っても内側の肉は揺れないし(爆)
 なんじゃい、ルーシーのポジション練習じゃなくて、(あ)の筋トレかい!