日本シリーズ観戦

 観戦と言っても、お父さんに抱かれてテレビを見るということなんだけど。日中に充分運動して疲れたルーシーには、テレビは単にウルサイだけだったみたいだ。でもお父さんに抱かれて、ちょっとウレシイ。
 阪神ファンのお父さんは、阪神が反撃すると画面に向かって大声を出す。ルーシーのことを放って騒ぐ。画面に集中するためか、一旦ルーシーをサークルに戻した。ところが、その直後、阪神の旗色が悪くなった。その途端、お父さんはサークルに走る。ルーシーをテレビの前に戻して、運(ウン?)を導き、再度反撃の口火を切ろうというのだ。
 「ルーシー、負けたら耳掃除だからな。」こんなことを言う時、お父さんは冗談なんだか、本気なんだか、よく分からない。しかし、そんなに都合良く戦況が変わる訳がなく、ロッテの得点は10点に。ルーシー効果なのか、濃霧が出て試合は一時中断。その間も、千葉に駆けつけた阪神ファン六甲おろしを歌っている。
 もはや眠たいルーシーには、試合はどうでも良い。お父さんもあきらめたのか、ルーシーをサークルに戻した。で、約束の耳掃除。一応、ガムはもらったけれど、ルーシーは「阪神が負けても私のせいじゃないもん。耳掃除なんて聞いてないよ〜。」と言いたげだ。
 ルーシーは当然知らないが、日本一決定まで最短でも4試合必要だ。試合のたびに、耳が綺麗になるかもね。