昨日は雨で走れなかったので、ルーシーは夕方F公園で他のワンちゃん達と会った途端に大興奮。他のワンちゃん達の中に、普段会うことのないトイプードルがいて、なぜかワンワン鳴いていた。それを聞いているうちに、自分も興奮が抑えられなくなったのか、ルーシーも吠え始めた。
 「ルーシー、静かに」と言い聞かせるが、止めようとしない。しょうがないので、広場から連れ出して階段の柵にリードをつなぎ、ルーシーを隔離した。
 階段で独りぼっちにされ、ルーシーは最初吠え続けていた。(あ)は芝生の広場に戻り、ルーシーには背中を見せている。「ルーシー、よく考えて」と念じながら、ルーシーを無視したフリをして、他のワンちゃんに、おやつを与える。
 そのうちルーシーが静かになった。(あ)は階段に戻り、ルーシーを褒めて、ご褒美をあげる。まだリードは柵につないだままなのに、ルーシーは「黙ったから、もう良いでしょ」と、(あ)を無視して広場に飛び出そうとする。(あ)は、リードをつないだままにして、また広場に戻る。何回か、これを繰り返して、ようやくルーシーが落ち着いた。ご褒美をあげ、広場に戻して、他のワンちゃんとも遊ばせた。
 最近、しつけ教室の先生には「どうもルーシーちゃんは、飼い主さんの指示に従っているんじゃなくて、ルーシーちゃんが、ご褒美を飼い主さんからうまく引き出しているみたい」と指摘を受けた。「それを続けていると、ルーシーちゃんは適当にコマンドを覚えるだけですし、肝心な時に、指示に従わなくなりますよ。」
 そうなのだ。こちらがコマンドを出す前に、ルーシーはある動作をして、「これでしょ?ご褒美ちょうだい」と、ねだることが多い。こんな時(あ)はルーシーを褒めたいので、どうしても「まぁ、良いか」とご褒美をあげてしまう。
 今日も公園に向かう前、歩道のない道を歩いていたところ、前から車がやってきた。(あ)は、ハンド・シグナルでルーシーに「こっち」と指示し、路肩に寄せて、「ステイ」と指示して、足の間にルーシーを座らせ、車をやり過ごすつもりだった。両方とも、家ではできる動作である。それなのに、車の音に驚いたのか、ルーシーはハンド・シグナルを無視して、道の真ん中でへたりこみ、動こうとしない。結局(あ)がルーシーの脇に手を突っ込んで抱き上げなくてはならなかった。
 ルーシーには、「ルールは飼い主がつくるのだ」ということを徹底させないといけないと言われている。いい加減で流されやすい性格の(あ)にとって、これが最大の弱点のような気がする。