レインコート

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 (た)が早朝に散歩に出て帰宅した頃から、ミゾレ混じりの雨になり、一日中降り続いた。ルーシーが日中はグースカ寝ていたので、(あ)は「どうにか夕方の散歩をサボれないかしら」と、息を潜めて気配を消していた。ところが、トイレに立った瞬間に「キューン」。不覚。やっぱり散歩しないとダメですか?
 早速、昨日購入したレインコートを着せたところ、やはり動きにくいようだ。買った時には気づかなかったのだが、このレインコートは二重構造になっていて、下にフリースのちゃんちゃんこ、上にビニール製のコートを着用するようになっている。結構ややこしい代物だ。コートには背骨に沿ってマジックテープが設けられている。防寒の目的に加え、毛がテープに絡まないように、フリースが付いているのだろうが、これのおかげで、着用しなくても少々きつめのレインコートが、パッツンパッツンだ。特に首の近くはマジックテープを貼り合わせても、少し開いてしまう。
 ルーシーは雨が降ると、玄関を出たところで尻込みをする。体が濡れるのが大嫌いだからだ。沼に入るくせに、水たまりは避けて歩く。(あ)は雨の勢いが弱まった頃を見計らって出かけることにしているが、それでも散歩の途中で降りが激しくなることがある。そうすると、ルーシーは道の真ん中で立ち止まり「帰ろうよ〜」と上目遣いで(あ)の顔を見る。そして家に到着すると、玄関先で何回も体を震わせて、「お母さんのせいで濡れた〜」と文句を言う。
 今日は降り続く雨の中、着心地の悪いレインコートに身を90%包みながら、それでもルーシーは嬉しそうに散歩をしていた。このスタイルのレインコートは、頭部を覆うものがないので、すぐに濡れてしまう。外に出ても「帰ろう」と言うかと思ったけど、今日に限っては全くその気配がなかった。さては赤い色がお気に入りか?排泄のためだけ短時間と思っていたのに、予想外に長時間、外を歩くことになり、こちらはズブ濡れである。やれやれ。
 ルーシー、このレインコートが気に入ったの?なら、ちょっと我慢して着てもらって、少しずつでも伸ばしてもらおうか。