キウイ

 昨日スーパーで、いつもどおり見切り品のリンゴを買おうとしたら、1個しかなかった。しかたがないので、見切り品のキウイ・フルーツを購入。今日の朝食は、キウイとオカラとドライタイプのドッグフードである。
 何も考えずに皮を剥き、小さく切ったところ、ゴールデン(黄色)と普通(緑色)の2個があった。これまた何も考えずにルーシーに与えてみた。
すると食べないんだわ、これが!ゴールデンでも!高いのに!!!
 リンゴは常食なので、全く抵抗ない。シャアリ、シャアリと音をさせて食べている。この季節、リンゴのカケラを冷凍室で凍らせて与えると、ますます嬉しそうだ。バナナを与えると「お母しゃん、できたらリンゴの方が歯ごたえがあるから、リンゴにしてよ」と言いながら、これも食べる。先日到来物のサクランボを一個だけ、種を取って与えたら、サークルの隅まで持っていって、ずーっと舐め続けていた。「食べないのかしら」と不安になり取り上げようとしたら、ルーシーは「食べる!今、食べますから!!」と噛まずに飲み込んだ。アラ、大事大事していたの?ごめんよ。
 ところがキウイに関しては、全く違った反応だった。一応口に入れるのだが、すぐに床に落としてしまう。初めて口にするものは、調べてから食べることが多いので、一旦口から出してニオイを嗅ぐことが多い。しかし、ルーシーは床に落としたキウイには見向きもせず、「お母しゃん、ごはんちょうだい」と、こちらを見ている。
 「キウイだよ。美味しいよ」と言ってみせるが、全くキウイには関心も未練もない様子。しかたがないので、イチョウ型のキウイの両面にドッグフード2粒を押しつけ、与えてみることに。
 これなら一応口にするのだが、どうもキウイに対する違和感が消えないらしい。ドッグフード2粒だと、ドッグフードを食べて、口の中から器用にキウイだけを出して、床に落とす。
 大盤振る舞い(?)で「3粒でどやっ!」と与えると、キウイを取り出すことはあきらめ全部を食べた。こうしてドッグフード3粒+キウイ1片という割合で朝食を与えたら、結局エサ容器の中にはキウイばかり残ってしまった。
 「残したら捨てるしかないなぁ」と思い、「ルーシー、どうする?やめとく?食べる?」とキウイの入った容器を見せる。するとルーシーは意外なことに「食べる」と舌なめずりをした。
 思えば、私だってキウイを初めて見た時は「なんじゃ、コレ?」と思ったものだ。冷蔵庫にジャガイモがたくさんあるからと、実家でカレーを用意していて、ジャガイモの皮を剥こうとしたら中が緑色なので「ギャッ!」と叫んだ記憶がある。人間だって、知らなければ「これは食べられる物なのかなぁ」と不安になるくらいだもの。ワンコに分かる訳ないわな。
 しかし、もう少し私のことを信用してくれても良いんじゃないの?疑いの眼で見るのはやめてよね。