そろそろですか?

 朝の散歩で、先日の迷い犬につきまとわれたワンちゃんの飼い主さんに出会う。「30分ぐらい、うちの犬の後ろを付いてきて、お尻を舐めたりしたのよ」と仰っていた。この飼い主さんのワンちゃんは女の子。迷い犬は♂のイエローラブ・ミックス(後から考えるとラブが入ったミックスみたいだった)さては恋の季節が始まったのだろうか?
 「30分もつきまとわれて何とかできなかったのか?」と仰る人もいるかもしれない。しかし、付いてきたワンちゃんが、いくら普段はフレンドリーで聞き分けのよい子でも、♀を目の前にしたら理性を失うだろうし、自分の飼い主でもない人間の言うことなど耳に入るはずがない。そして飼い主自身は、犬を連れていて片手が塞がった状態なのに、理性を失ったワンちゃんの攻撃をかわして、自分の犬を守るのは非常に難しいだろう。この飼い主さんは、迷い犬が自分のワンちゃんの背後を狙ってくるので、自分がワンちゃんの体を股に挟むようにして道路にしゃがみ込み、迷い犬があきらめて去っていくのを待たざるをえなかったという。確かに(あ)が捕まえられたのも、自分がルーシーを連れていなかったからだと思う。ある意味、無謀だったかも。
 「ウチのは、ずっと前に手術をしちゃったのにねぇ」と飼い主さんは、しきりに首を傾げる。(あ)は他の雌犬の飼い主さんに、「一回でも生理を経験すると、その後手術をしても、そのニオイが残っていることがあるらしい。雄犬は非常にそういうニオイに敏感に感知するみたいだ」と言われたことを、思い出した。
 ルーシーは、初潮が来る前に手術をしたのだが、今でも公園で雄のワンちゃんにお尻のニオイをしつこく嗅がれることがある。そういう時、ルーシーは伏せたまま「ウ〜〜〜」と唸る。いっちょ前に「No!」と意思表示をしているらしい。また恋の季節が始まると、自分自身は関係がないくせに、地面や電信柱のニオイをしつこく嗅ぐようになる。
 Dr.野村によれば「雄犬は交尾をしないと欲求不満になり、喧嘩やマーキングの回数が増える」と言っている。しかし犬は自分の獣性を抑制することができるし、きちんとしつけをして教育してやれば、人間にとって好ましくない行動は減らすことができるそうだ。