怒りの朝

 一時的でもルーシーと遊んでやれないことに罪悪感を感じた私が、バカだった。
 今朝は雨も小降りになったので、レインコートを着用させて1時間ほど散歩。排泄をさせ歩くだけだったけれど、(あ)としては貴重な時間を裂いてルーシーに付き合うことにしたのだ。ところが散歩の最後に公園に行くと、周囲には誰もいない。天気予報では今日も一日雨みたい。芝生はぐっしょり濡れていたけれど、この2日間全く走っていない。運動不足だなぁ。ちょっと走らせてやろう。足くらいは汚れても良いか。
 周囲に気を配りながら、ルーシーを走らせてやることにした。体を離す前に「沼には行っちゃダメだよ。呼ばれたら直ぐに帰ってくるんだよ」と言い聞かせる。ルーシーはチョコチョコと小走りで走り、地面のニオイを嗅いで、またちょっと走ってはクンクンやっている。いつもなら独りでもガウガウ言いながら走るんだけど。今日は芝生も水浸しだから走る気にならないのかしら?
 そう考えていたら、急にルーシーが地面に体をこすりつけ始めた。さてはミミズでも見つけたか?イヤな予感。
 慌てて「ルーシー、リーブ!カム!」と呼びかけるが、当の本人は全く聞こえていない様子。地面にひっくり返り、狂ったように背中をすりつけている。ルーシーの側に駆け寄って見ると、雨の中ですさまじいニオイが漂っていた。レインコートには茶色いシミが・・・。
 芝生に落ちていた何者かのウ○コに、体をこすりつけていたらしい。この間、沼に入ってシャンプーしたばっかりなのに。手持ちのトイレットペーパーで目立った汚れを拭き取ったけれど、ニオイは消えない。
 幸いレインコートを着ていたので、被害は予想したよりも小さかったけれど、余計な仕事が増えてしまった。家に帰って拭き取り+洗い3回、汚れたレインコートとリードは消毒と浸けおき洗い。
 先日のシツケ教室で、K先生から「もっと貴女の犬を信じなさい」と言われたのを思い出した。信じた結果がコレですよ。また忙しい時に限って、こういうことをするんだもんなぁ。「さては確信犯か?」と勘ぐりたくなる。