またもや勇み足?

 今朝は雨。ルーシーにはレインコートを着せて、ご近所を歩くだけの散歩にした。車の入らない遊歩道を歩いて最寄りの小学校に近づく頃、向こう側から狆を連れた飼い主さんを発見。ルーシーは途端にリードを引っ張り、近づこうとした。
 遊歩道には、木が数本ジグザグに植えられているのだが、その中の数本の根本に何やらグレーのものが落ちているのが見えた。雨がしょぼつく中、遠目には木の根に見えたのだが、近づくとヒヨドリだった。驚いて周囲を確認すると、3本の木の根本にヒヨドリが一羽ずつ横たわっていた。向こうの飼い主さんが驚きながら「これ、死んどるんかいな」。
 鳥の側には南天の実がいくつか落ちていたが、それ以外に食べ物らしきものは見あたらない。雨が降っていたので、毒を撒かれても、見た目には分からないだろうけれど。じゃあ、鳥インフルエンザ
 鳥のニオイを嗅ぎに近づこうとするルーシーを制止していたら、倒れていた鳥のうち2羽が動いた。まだ生きてる!でも自分が獣医に連れて行く訳にはいかない。鳥インフルエンザだとしたら、未だ感染経路が分からないケースが多いそうだし。うかつに触る訳にはいかない。しかし放置していたら、猫に狙われるかも。また小学生が触る可能性もある。
 とりあえず、鳥はそのままにして、自宅から(た)に電話で相談し、保健所に連絡することに。事情を説明すると、既に他の人からも通報が入っていて、隣の市から専門家が来るという。鳥や現場は絶対に触らないこと。ただし、通報者全員が同じ場所、同じ鳥について通報しているのかどうかが分からない。「お宅が発見されたのはどこですか?」
 (あ)は方向音痴の上に説明が下手だ。しどろもどろの説明に自分でもイライラする。「分かりました。係がこちらに到着したら、お宅にまず寄ります。」とのこと。
 やって来た係は2名。我が家に来る前に、他の通報者の元へ行き、現場の確認と鳥の死骸の回収を済ませたそうだ。どうやら通報者全員が同じ場所を指していたようで、中には現場の直ぐ側に住んでいて、今朝、犬を連れて家を出た途端、空から鳥が落ちてきたという人もいたらしい。
 とりあえず(あ)も、発見した状況をくわしく説明した。係はうなづきながら、時折メモを取っていた。しかし、どうも係には張りつめた空気がない。その様子を見て「もしかしたら、私、またやっちゃったんでは?」と思い始めた。
 「同じ場所で鳥が死んでいるのを発見したとして、何匹以上だったら通報すべきなんでしょうか?」と訊くと、係は「まぁ、5羽以上でしょうかねぇ」。3羽くらいなら自然でもあり得るそうなのだ。あちゃー、やっちまったか!
 ヒヨドリは雑食と思われているが、実は警戒心が強いので、道端にパンなどの人間の食べ物が落ちていても食べることは少ない。食べるのは、もっぱら木になっているもので、例えば、この時期は南天やモチの木の実などが多い。だから、毒を撒かれたとしても、それを食べて死んだという可能性は低いのだという。
 それでも鳥インフルエンザの可能性がない訳ではない。「ご近所でニワトリを飼ってる人は、いますか?」うーん、聞いたことはないですね。
 係の人は回収した鳥を一応調べて、結果を教えてくれると言ってくれた。大騒ぎして自然死だったら、良いような、悪いような。複雑な気分である。