シェイピング

 3ヶ月ぶりで古巣のシツケ教室を訪れた。矯正練習を始めてルーシーの本来の性格が変わってしまったかどうかを、N先生に見ていただくのと、シツケのヒントをいただくためだ。久しぶりに大好きな先生に会ったルーシーは、例により先生に飛びついて、鼻を鳴らし地団駄を踏むマネをして甘えていた。
 先生が見る限り、ルーシーの性格は全く変わっていないとのこと。明るく自己主張の強いワンコのままだそうだ。・・・ありがたいと言って良いのかしら?ま、性格が歪んでなくて良かったです。
 教室のカフェでコーヒーを御馳走になりながら、シツケに関することを脈絡もなく話す。リードは装着していないが、側に♂のラブちゃんがいたせいか、ルーシーは(あ)の側にいた。朝ご飯の半分を持参していたので、時折ルーシーにフードをあげながらのお喋り。
 ラブちゃんが先生の側でまったりとくつろいでいる一方で、ルーシーときたら伏せをさせても、しばらくすると起きあがったり、吠えて「私、伏せしたでしょ?ご褒美ちょうだい」と要求する。要求吠えをしても効果がないと見るや、これみよがしにバタッと伏せてみたり、鼻を鳴らしてみたり。静かになったところで(あ)がご褒美を与えるのをご覧になっていた先生が「ぼーっとすることをシェイピングしよう」と仰った。
 先生曰く、要求吠えも自発的な伏せも、要するに飼い主が犬の指示に従っていることでは変わらないという。確かに、そうだ。(あ)はルーシーが反抗的な性格だからということで、指示が出されなくてもルーシーが自発的に良い行動をしたら、ご褒美を与えていた。その弊害に我ながら今になって苦しんでいる。
 という訳で、一切ルーシーの方を見ないようにしてお喋り。ルーシーがこちらに集中している間はフードはやらない。ふと視線を外すなど、こちらへの注意が途切れた瞬間に、それとなくフードを投げる。
 先生のモデルを見ながら(あ)もやってみる。ところが、互いに相手のスキを狙うかたちになり、これが結構難しい。フードを手に取った瞬間、ルーシーの耳がピンと立ち、こっちに集中してしまう。ぼーっとさせるって難しい。
 それでも繰り返していると、先生が笑いながら「ルーシーは学習するねぇ」と仰る。「さっきは、吠えてもダメだと分かって鼻を鳴らしたりしていたけれど、それがダメだと分かると、今度はどうやったらもらえるのか考えたんだよ。何にもしないのにフードをもらえたので、ゲームのルールを知りたくて、いろんなことをやって見せたね。頭には?マークがたくさん浮かんでいたけれど、だんだんルールが見えてきたら、こっちを見なくなった。」
 そして「アンタたち、良いペアだねぇ。」・・・それって褒め言葉なんでしょうか?「ガンコなんだから」・・・えー、私が!?
 とりあえず「ぼーっとするシェイピング」も積極的に採り入れてみようと思う。N先生、お忙しいところ私たちのために時間を取って下さって、ありがとうございました。

 帰りにK津公園に寄り道をしたら、トレーニングを終えたアグロ君と偶然再会。あ〜、もう少し早く来たらトレーニングの様子が見られたのに残念!で、まだ少し残っていた新しいお友達を発見!アジをやっているプラムちゃん。プラムちゃんはお母さんにベッタリらしく、本当は人が大好きで甘えたいのにお母さんの側を離れようとしない。ルーシーがお母さんに甘えようと近づく度に「お母さん、他の子と仲良くしたら嫌だ〜」とアピールしていた。は〜〜〜(タメイキ)、ウチのとは大違い!

ガングロのプラムちゃん「ガングロだって男の子じゃないわよ!」