Food is My Life

 昔の同僚のオーストラリア人女性は(あ)の半分ほどの年齢なのだが、恋愛よりも食べることが好きで、将来はフード・ライターになりたいと言っていた。彼女の名言"Food is my life(食こそ我が命)"は、今でも我が家のテーマになっている。ルーシーも、その点は我が家の一員だ。
 昨日、N先生とのお喋りの最中、ルーシーと♂のラブちゃんが側にいた。ラブちゃんは、テーブルの上のフードがもらえないと分かると、おとなしく先生の足元に横になったのだが、ルーシーは要求吠えをしたり、何かと自己主張をする。矯正練習でルーシーの強情さに手を焼いていることを説明した。矯正練習を始める前はフードを使って釣ろうとしたこともあった。
 「ルーシーはペットショップにいる頃から、すごい食欲だったらしいんですよ。」と言ったら、先生が「あ〜、やっぱり」と仰る。
 訊けば、先生が以前飼われていたワンちゃんも非常に気が強かったらしく、ものすごく食べることに執着していたらしい。捕食性というらしいが、食べることと気の強さは相関関係があるようだ。「前の子に苦労したから、次飼うときは食の細い子にしたのよ。」と、先生。
 ペットショップにいたボーダーはルーシーだけだったので、飼う側は同じ犬種でも個々の犬の性格を比べることはできなかった。それに(あ)は、素人には食欲と排泄くらいでしか子犬が健康かどうかを判断する方法はないし、食欲がある方が「しつけ易いかなぁ」と単純に考えていた。何事を教えるにも、エサで釣る方法が一番簡単そうだったからだ。しかし、それは必ずしも正しくないらしい。
 食に執着しない犬には、エサ以外を使ってシツケなければならず、その点は大変らしい。例えば遊びやタッチをご褒美にしたり。しかし、総じてイージーゴーイングな犬が多いらしいのだ。そんなの知らなかったよ!ルーシー、オマエも先に言えよ〜〜〜!!
 ショックを受ける(あ)に、先生は「ルーシーはボーダーの中でも、まだおっとりしている方だよ。」と仰る。そうかもしれませんが、私はどうしたら良いのでしょう?