待っててね

 昨晩は夕食をいつもより早く終わらせ、ルーシーとTVの前に正座して羊飼い王選手権を見た。
 「さすがやね〜。ルーシー、見なさいよ。羊さんだよ〜。モコモコが70頭もいるよ。本職はやっぱり違うよね〜。アンタにゃ絶対無理だわね〜。」などと傍らに座るルーシーに向かって問いかける。本人は、なぜか画面を見ようとしない。「ちっ、またお母さんのお説教かよ。うざっ」とばかりに目を逸らせてばかり。
 人間と犬がペアになり羊を動かすと、言葉でいえば簡単だ。だけど人間と犬は別の生き物だし、羊はこれまた別の生き物だ。人間同士のコミュニケーションだって難しいのに、なんでこんな凄いことができるんだろう。分かっていたことではあるが、思わず引き込まれてしまった。
 またシープハーディングの様子を見て、あらためて気が付いた。非常に高度なことをやっているのに、使うコマンドはわずか3つか4つなのだ。"Come by""Away to me""Down"そして犬によっては"Get up"だけ。最初の二つはそれぞれ「時計回り、反時計回りに動け」という意味だが、なんと曖昧なコマンドだろう。そりゃタイミングを見計らってハンドラーはコマンドを出す訳だけれど、どんなスピードで動くのか、羊からどれだけの距離を置いて動くのかは、犬に任されている部分も大きい。
 "Down"は端的にいえば「伏せ」だが、実はシープハーディングの"Down"とルーシーの「伏せ」とは全く違う。ルーシーの場合は単にお腹をつけた低い姿勢をとることだが、シープハーディングでは同じ態勢をとりながら、羊たちに「目」をくれるのだ。睨みつけて相手をビビらせ、その場を動かないようにする。静止状態でも犬は、羊の動きとハンドラーの次の指示に神経を尖らせている。もちろん羊に蹴られるなど事故の危険もある訳だから、犬は集中せざるを得ないだろう。しかし最後の種目にいたっては、なんと16〜18分ほど。この間、犬は動き続け集中し続けるのだ。ボーダーコリーが関わるスポーツは多いが、これほど集中力が試されるものは少ないだろう。
 「うーむ、うーむ」を連発している間に番組が終わり「録画予約して良かった。週末は(た)に見せてやろう」とホクホクしていたら、なんとハードの残量が不足して失敗!ムカツク〜〜!!!
 ムカツクのは別として、番組を見た後に自分が何かを忘れてることに気がついた。絶対、何か忘れてる!梅雨の前にルーシーのマットやオモチャは洗ったし、布団も干した。またまた「う〜む、う〜む」と考えて、やっと思い出した。
 5月の約束を、す〜〜〜っかり忘れていたのだ。それも自分から「やります」と言っておいてである。だぁぁぁ〜。私もヤキが回ったもんだ。約束した皆さんが、私同様忘れていてくれたら良いんだけど(冷や汗)。
 約束した皆さんは、それぞれ忙しいから覚えてませんよね?・・・よね?スイマセン。もうちょっと時間をください(もはや脂汗)。