「あるんやね〜」

 犬以外の話である。雨の中、スーパーに買い物に行き、レジ前に並んでポイントカードをバッグから取り出そうとして気がついた。お財布、忘れた!
 急いで列から離れ、サービスコーナーで事情を話しカゴごと商品をそこで管理してもらい、財布を取りに行こうと駐車場へ向かった。途中、先日友達から立て替えしたお金を返してもらったことを思い出し、バッグを探ってみたらポチ袋が出てきた。中には3000円。ビミョ〜な金額。
 サービスコーナーからカゴを受け取り、三枚の千円札を握りしめながら、レジ係さんに説明する。「私、財布を忘れちゃって、3000円しか買い物できないんですけど。」
 するとレジ係さんは笑いながら「(そんなサザエさんみたいなこと)あるんやね〜」と快諾。カゴの商品から、どうしても必要な物からレジに通してくれた。
 ピッ、ピッ、ピッ、「全部行けそうやけどなぁ」とレジ係さん。金額は着実に増えていく。
 ピッ、ピッ、ピッ、「がっちり買いまショウみたいでゴメンナサイ」と(あ)。レジ係さんは大笑い。
 ピッ、ピッ、ピッ、あと商品3点を残し、2,850円。「う、アカンか」と(あ)。「じゃあ、この見切り品のトマトで終わり!」
 トマトをレジに通したところで、料金はきっちり3,000円!残念ながらゴマドレッシングと安売りのチャーシューは買えなかったけど。
 3,000円の画面を見て、同じレジ係さん。「スゴイ!きっちり3,000円!」と驚かれた後に(そんな『がっちり買いまショウ』みたいなこと)あるんやねぇ〜」とシミジミ。
 混んでいる時間帯でなくて良かった〜。店員さん、お手数をかけました。