マッサージとストレッチ2

 昨日のブログでも書いたが、マッサージはともかく、特にストレッチについては、どのワンちゃんにも効果的とはいえない。すでに体に疾患がある(関節症になっている等)ワンちゃんには、ストレッチは勧められない。かえって悪化してしまう可能性があるので、この点だけは飼い主さんに注意していただきたい。
 昨日、マッサージとストレッチに関する本を選び注文したので、詳しいことは到着したら紹介したいと思う。ただし、すでにスポーツ・シーズンに入っていて、今週末にもおそらく各地でさまざまなイベントが行われているだろうから、サワリの部分だけ紹介しておこうと思う。
 ハンドラーにとっては、スポーツのイベントで自分の犬に持っている能力を最大限に発揮させることが、目標であり一番難しい課題だ。ストレッチは、犬のモビリティー(可動性とでも言おうか)を高め、効果があると言われている。その一方で、能力の限界を極めようとすればするほど、事故や外傷を負う危険性も高くなる。その意味で、ウォーミングアップも同じくらい重要なのだ。

***運動その前に***
 人間が運動をする場合には、準備運動としてストレッチをすることが多い。犬の場合は、少なくともウォーミングアップをしてから運動をすべきだという。ウォーミングアップは外傷予防になり、筋肉を使った後のストレッチは同じくらい効果がある。ウォーミングアップは、筋肉に蓄積された乳酸と老廃物を排除するのにも役立つそうだ。

***ウォーミングアップ***
 ウォーミングアップでは、犬にリードをつけて15〜20分歩き、その後で自由に走らせる(走るの?ウォーミングアップで?)。そうすることで、筋肉が柔らかくなるので、さらに激しい運動をする準備を整えることができる。ここで言うギャロップとは、競走馬がロングリードを着用し、囲いの中でトレーナーを中心に走っている時の速度、フルスピードの半分程度をイメージしていただきたい。

 − 最初はゆっくりとしたペースで歩き、次に歩くペースを上げて2〜3分歩く。
 − トロット(速度をさらに上げて)で2〜3分歩く。
 − ギャロップで1分。
 − 短い距離でダッシュなど瞬発力を試す動きをさせる
 − スピードを落とし、歩きとトロットに戻る

 ウォーミングアップでは、犬を疲れさせるのではなく、むしろ血流を高め、筋肉を暖め、関節の潤滑をよくして曲がりやすくする。こうすることで、本番での激しい動きに体が耐えられるように準備するのだ。

 いろんなイベントで頑張るワンちゃん達とハンドラーの皆さん!くれぐれも事故には気をつけて、最高のパフォーマンスを見せて下さいね!!