マサラ味はいかが?

 日曜日はシツケ教室。土曜日の予約を急用で変更。いつもと違う教室である。ここは、小じんまりした個室で冷房が効いている。集中し易い環境のはずが、ルーシーはガラス製の扉の向こうばかり気にしていた。いつもなら、いきなり子供が乱入したり、お客さんが遠巻きに見ていたりだけど、そういう環境に慣れていると、静かすぎる、誰も来ないのが、逆に落ち着かないらしい。ま、この日は、技の練習が目的じゃなかったから良いんだけど。
 あくまで「ルーシーとしては」という前提だが、クリープは随分良くなったと思う。クロスは、まだまだ停滞中。クロスを決め技に加えられたらと思っていたのだが、とらぬタヌキの皮算用になりそうだ。しかし、ひとつの技を覚えるのに、これほど時間がかかったのは、ラージサークル以来じゃなかろうか。ま、やるだけ、やってみますけどね。ええ。
 今回、(あ)は先生に訊きたいことがあった。講習会で教えてもらったことや、これまでの振付の作り方を考えると、今の曲では難しいのではないか?今の曲はジャズのスタンダード・ナンバーで、曲の長さとテンポはOKなのだが、振付を作るのに苦労している。ルーシーは決め技や静止技に欠けるから、ゆったりとしたリズムでは振付が作りづらい上に、曲のクライマックスが分からないので、どこに一番見せたい技を持ってくるかが分からないのだ。
 で、たたき台で選んだ曲を持参した。マサラ味の賑やかな曲だ。こちらはジャズよりもテンポが速いけれど、この類の音楽の中では緩やかだと思う。また2カウントを1とすれば、なんとか付いていけるし、「バカッ晴れ」的なイメージもルーシーに合っている気がした。リズムは終始ドンツク、ドンツクなので、何よりも静止技が少なくて済む気がした。ところが、先生は首を縦に振ってくれない。
 「2カウントを1にしても、見る側には、犬の動きが遅いと映ります。」
 「静止技が少なくて済むということは、その間、ず〜っと動き続けないといけないから、犬も人間も大変なことになりますよ。」
 「それにね、この曲は、ルーシーのイメージというより、Iさん(私)のイメージだと思います。」
 え〜?そうですか?
 それでも、今の曲ではニッチもサッチも行かないので、代替え曲を選ぶことにした。で、新しい曲は、なぜか中華味(爆)。テンポはジャズよりも速いけれど、曲自体が短いのが魅力。曲調から振付が想像し易い。とりあえず、新しい曲を元に構成を考え、上手くいきそうだったら、こちらに変更することにした。来週は振付のたたき台を持っていくつもりでいる。
 それにしても、マサラ味から中華味とは予想外の展開。全く脈絡がないけど、TV番組で脱走犬を紹介していたところ、大脱走のテーマが流れていた。イントロの最初の音から、ロンドンフィルじゃなくて、映画のサウンドトラックだったって分かっちゃったよ(笑)。