ダメ出しで凹みっぱなし

 土曜日はシツケ教室。これからが精神的にキツイ時期だ。ダンスは、今の構成なら60〜70%の仕上がり。後はチョコチョコと手を入れて「ルーシーの動きをスムーズにする工夫をすれば・・・」等と考えていた。
 ところが、ギッチョン(死語)。出るわ、出るわ、先生のダメ出し。もう泣きそうである。
 例えば、(あ)の背後にルーシーを座らせる「後ろ」。どうしてもルーシーは、一旦(あ)の背後に飛びついてから座る。先生には、これが見苦しく感じられるようだ。
 飛びつくのには理由がある。ルーシーをきちんと後ろに座らせるため、正しい位置を教える必要があった。そのため(あ)は手にフードを持ち、腰の辺りに見せて位置を教えていた。当然ルーシーはフード目がけて飛びつく。そこで座らせて正しい位置を教えていたからだ。
 先生曰く「ちゃんとしたコマンドに従って、技として飛びつくのはアリですが、そうでない場合には、『あ〜、飛びついてはるわ〜』と思われるだけです。単にコントロールが行き届いていないということになります」ふぇ〜ん、なるほろれ〜(既に泣いている)
 「フードを腰の辺りに見せるのではなく、膝の裏辺りに見せたら?」そうなると、私が屈むことになって、こっちの方がみっともなくないかい????ま、やってみるけどさ。
 これからしばらくの間、こういう細かいところを突かれまくるのかしら?ハァ〜。
 加えて、ルーシーの心理にも変化が見られ始めた。ある程度、構成を覚えてしまったために、妙な余裕が生まれてしまったのだ。指示を出されていないにも関わらず、次々と先にトリックをやってしまう。特に自分が好きな技であるリアバック(一般的には「バックウィーブ」というヤツ)とベリーアップ(「死んだふり」)は、あまりにも早すぎる。
 「一回一回『マテ』をかけて、音楽に合わせて動くように」
 ここでの問題は、「マテ」を入れられるほど、こちらにテンポ面でも余裕がなく、「リアバック」「マテ」「グッド」と3回も声をかけていられない。しかたがないから、リアバックでは、最初にガジガジとおやつを食べさせて、そこで時間を稼いでからリアバック(笑)。これの方が余程みっともない気がするけどなぁ。
 おまけに「ちょうちょ」を8回繰り返すところでは、ルーシーは7回目に「次は『ぞうきん』でしょ?」と途中で振り返ってしまう。どうせなら8回目で振り返って欲しいのだが、何回踊っても、いつも7回目。だから、こちらは「まだよ」と声をかけないといけない。
 ダンス中に(あ)ほど喋りまくっているハンドラーはいないだろう。コマンドだして、「マテ」かけたり、「まだよ」とか「ちゃんと」とか注意したり、褒め言葉をかけたり。忙しいったら、ありゃしない。一体犬に問題があるのか?それとも、ハンドラーが鈍くさいのか?
 こちらはひとつひとつ対処しなければならない。なのに、ダメ出しは一向に減っていかない。
 思わず「先生〜、そんなにいろいろ言われても全部に対処できません。」と泣き言を言うと
「良い物を作ろうと思ったら、そこまでやらないとダメです」とピシャリ。
 40を過ぎて泣き言を言って先生に怒られるとは、我ながら情けないが、こっちの対処にも限度があるからさ〜。いっぺんに言われても、対処できないよ〜。
 それにしても、40を過ぎても先生に怒られているって・・・カルマだろうか?