嵐が来る前に

先々週、雷が発生した時、近隣で多くのワンちゃんがパニックを起こして脱走し、迷子になって地域の保護施設は一時的に一杯になったそうだ。今年は夏からゲリラ豪雨が多発して、気候の変化が予測し難くなっていることは間違いない。これから台風が来るらしいから、雷がまた鳴るかもしれないなぁ。
 幸いなことに、ルーシーは屋外で雷鳴が轟いても平気らしい。大概、ヘソ天でグーグー昼寝をかましている。これまで(あ)は――何の根拠もないのだが――雷が怖くないのは性格のせいだと思っていた。元来、麻縄みたいな神経の持ち主で、そのまま3歳を超えて大人になったのだから、今後、雷を怖がることはないだろうと思っていた。しかし調べてみると、それは楽観的・希望的観測に過ぎないかもしれない。
 ネットで調べてみると、対処法はいくつか紹介されている。しかし、内容が相反していたり、著者が個人的な体験(自分の飼い犬)だけについて書いているようなものも多い。恐怖の原因が分からないのだから、しかたがないのかもしれないが。

今回調べたサイトは3つ。それぞれ、A、B、Cとさせてもらう。
AはWiki関連サイト(だから信頼性は疑問)。B、Cはドッグトレーナーのサイトである。

A 雷を怖がるワンちゃんをどう扱うか
1.自分が落ち着く
2.犬の目を隠す
3.(それでダメなら)足の間に犬の体を置いて、犬が好きなところを掻いてやる。
4.隠れ場所を全て防ぎ、自分のところへ来るように誘導する。

・・・かなり怪し〜〜い(独り言)


B.雷と花火を怖がる犬をどう助けるか
 雷と花火を怖がるようになる前に、手を打っておいた方が良い。(著者の犬は4歳の時、散歩途中に雷が近くの木に落ちてから雷が怖くなったそうだ。以来、フラッシュのような光り、オゾンのニオイ、嵐が来る前の気圧の変化に反応するようになったそうだ。)嵐が来る前に、犬とゲームをしたり、クッキーパーティーをしたり、食事を与えたりする。今のところ雷に反応しなくても、嵐が楽しいこと、美味しいことが起こる前触れだと思わせておいた方が良い。花火大会には、犬を連れて行かない事。
 すでに怖がるようになった犬は、花火大会の時にケンネルに預ける等、手を打った方が良い。なお隣家での花火は、犬にとってガマンできない程コワイはずだ。
 自分の犬が嵐を怖がっているか、嵐を前に不安に感じているかは、好きなトリーツを与えてみれば分かる。好物を食べるのであれば、そう怖がっていないし、不安がっていないから、嵐の間、クッキーパーティーやゲームをすればよい。好物を食べないようであれば、不安を解消してやる必要がある。ここで必要なのは、犬を抱いて体を触り「大丈夫」と言い聞かせることではない。最善の方法は、犬が怖がっていることを無視してやることだ。そうしなければ、状態は悪くなる。
 犬が見せる恐怖を無視するかわりに、隠れ場所を与えてやろう。窓が少なくて、静かで暗い場所。ブラインドなどで稲光を遮る。(著者の犬はバスタブに隠れるらしい)また、C○mfort Zone(犬に鎮静効果のあるフェロモンを使った商品)やA○xiety Wrap等を使ったり、ホメオパシー療法を使ったりして、ストレスや恐怖を和らげることも可能である。

C.嵐恐怖症の犬をどう扱うか
 嵐恐怖症の原因は明らかにされていない。また、嵐の何が犬を一番怖がらせるのかも分かっていないが、嫌な騒音や嵐にさらされるごとに、恐怖は募り、恐怖症も悪化する。犬は、気圧が突然低下したことに反応しているかもしれないし、空気中の電気的変化に反応しているかもしれない。問題をさらに複雑にしているのは、嵐恐怖症は年齢を重ねてから発症することがある点だ。多くの場合、7,8歳になってからで、気圧の低下で関節痛等の痛みが出るからではないかとも考えられる。
 鈍化療法(desensitization)では、雷鳴や花火の音をCDに録音したものを使い、ペットを恐怖の原因となる刺激にさらす。ペットには聞こえるけれど怖がらない程度の小さな音から始める。時間を経るごとにボリュームを上げていく。CDをかけている間、その一方でペットと遊んだり、トリーツを与えたりする。こうすることで、嫌な音とトリーツというポジティブな連想が生まれる。恐怖による症状が出た時にはトリーツを与えない一方で、罰を与えたり、なだめることもしない。恐怖による症状は強化されるだけだからだ。
 ペットの多くは狭い場所で落ち着けるため、クレートやバスルームを安全な避難場所に利用する方法もある。バスルームを利用する場合には、電気はつけたままで、換気扇を回して屋外の騒音が届きにくくする。クレートを使う場合には、中に敷物を敷き、毛布を上からかけてドアを開けたままにする。ラベンダーの香りは、人間にも犬にも不安を鎮める効果があると言われている。バスルームやクレートの側に拡散器を置くと良いかもしれない。騒音や嵐に対する恐怖症は治療が難しいし、決定的な解決法はない。しかしながら、行動修正や投薬に加え、安心できる隠れ場所を与えることで、恐怖の緩和に役立つだろう。

 今回これらの情報を紹介したのは、雷や花火への恐怖は、多くの犬が抱える問題なのに、決定的な解決法がないことをハッキリさせたかったからだ。だから試される方は、自分のワンちゃんで試して失敗してもセットバックにならないもの、大丈夫そうなものを選んで試してみてください。
 というワケで、明日は台風が来るのかな?私はトリーツを用意しようと思ってます:)