困ったちゃん3


 夕方は、今年最後の教室。ダンスをさておき、ルーシーが気に入らないことをされた時、飼い主に向かって歯を剥き唸る癖について、先生に相談する。
 歯を剥いて唸ったら「ご飯抜き」の刑を採り入れたところ(実際に抜いたのは1回だけ)、ルーシーは、最初こそ歯を剥き唸るけれど、こちらが無視していると止めるようになった。ただし、これは仰向けにして抱いているだけの場合だけで、足を拭かれるとしばらく唸っている。なお、膝の上に仰向けになりながら歯を剥き唸っている状態で、こちらがルーシーの体に手を触れないと、そのままの状態で逃げようとはしない。それでも、尻尾はオマタの中に入っているし、足は小刻みにプルプル。怒っているのか、怖いのか、さらに足を挙げているのが辛いのか。何にしろ、精神的には落ち着いているとは言えない状態である。
 先生のアドバイスは「まず、ルーシーが立っている状態で足を拭くようにして、仰向け抱っこと切り離しましょう。」仰向け抱っこもあまり好きではないけれど、それにも増して足を拭かれるのが嫌だから、両方が合わさって、抱かれた瞬間に歯を剥き唸るのだろうとのこと。仰向け抱っこの練習は、今後も続けて構わないが、あくまで単独でした方が良い。 「無視されたら、歯を剥き唸るのを止めること」「足がプルプル」の理由は分からないけれど、ルーシーが怖がっているのは、確かだと思うとのこと。
 (た)は(あ)と違って、足を拭くときは、ルーシーを立たせたままだ。それでも時折、威嚇されたり、噛まれたりする。立たせた状態で足を拭くことが、解決になるかどうかは分からないけれど、仰向け抱っこに対して、嫌な気分が相乗的に働いていることは確かだろう。とりあえず、その方法をやってみようと思う。
 先生が「ルーシーは、お尻を触られる時、唸りますか?」ブラッシングの時は唸るけれど、それ以外では、むしろ、あちらから「お尻揉んで〜」と来るけど。その代わり、正面に座って「撫でて〜」は少ないなぁ。
 ルーシーは、子犬の頃から、体を触られるのがあまり好きではなかった。頭を撫でられても「何するの?」という顔をしていた。だから、これでも進歩したと思っていたが、先生曰く「変わってますねぇ」。犬にとって背後は見えないから、触られることを嫌がる子が多いのだそうだ。
 そこで、ルーシーを正面に座らせて、ベア・ハグを試みる。ルーシーは、(あ)が手を広げて背中に回した段階で、頭を下げ体を硬くして、後ずさりするように腕の中から逃げようとする。
 先生曰く「そちらの練習もした方が良いですね」。むむむー。課題が増えてしまった(泣)。飼い主に対してさえも、安心して身を任せられないって、信用されていないってことだろうか?ダンス云々より、根本的なところができていない気がする。困ったもんだ。