服従度を測る物差

 ルーシーは、およそガマンできないワンコである。このブログを読んで頂いている方々には、改めて発表するまでもないけれど。
 聞くところによると、ワンコの欲求には、他の動物に共通する食欲・性欲・支配欲以外に「吠えたい」「走りたい」「地面を掘りたい」欲求があるらしい。ルーシーの場合、性欲は避妊してしまっているし、生来「地面を掘りたい」欲求はあまりない。「だから、その代わり」と言うわけではないだろうけれど、他の欲求が非常に強い。これらをガマンさせるのは、かなり難しい。
 中でも「走りたい」欲求は、周囲の状況に大きく左右される。一緒にいるのが(あ)か(た)か。周囲にピー太兄貴やクーちゃんがいるか、いないか。コントロールするには、状況をよく見て判断しなくてはならない。
 支配欲に関しては、ますます分からなくなってきた。ルーシーの態度を見る限り、(あ)のことを「怒らせたら怖い人」と思っているようだ。それなのに、無条件に服従する訳ではなく、単に仰向けに抱っこをしただけで、歯を剥いて唸る。こちらがルーシーの態度に怒ると、慌てて自分からひっくり返って見せる。顔を見ると、歯を剥いて唸っている。「ウ〜って言うなら、あっちへ行って」と体を押しやると、慌てて戻って再びひっくり返る。「謝ってるの?怒ってるの?どっち?怒ってるなら、噛みなよ。その代わり、ウ〜言うのを止めて」とこちらが手を出すと、唸りながら、剥いた歯の間から舌を出してペロリと手を舐める。・・・ワケわからん。
 その一方で、コントロールが比較的簡単なのが食欲だ。目の前にご飯の皿を置かれて、タラリとヨダレを垂らしつつ、生唾をゴックンと飲んで、妙な足踏みをして鼻を鳴らしても、「ダメ」と言われたら、比較的長い時間ガマンできる。いつも美味しいおやつを下さるサンタ君のお母さんの姿を見ると、居ても経ってもいられず、昔は駆け寄っていたけれど、今では「行かない」と言われたら、紐付きボールに八つ当たりカミカミをしながらガマンできる。先日などは、わざわざ(あ)の左にやってきて、キチンと座り、耳を倒して「お母さん、行っても良い?」と訊いてきた。食べ物に関しては、意外と飼い主の指示に従える割合が高い。
 総合的に見ると、やっぱりルーシーは、飼い主に対する服従姿勢ができていないってことになるんだろうなぁ。欲求全てについて、飼い主のコントロールがどれだけ効いているかを計らないとダメなのか?一つを抑えても、別の欲求が膨らんだり、ストレスになったりする気がするけど。