インドの音楽

 以前アカデミー賞の授賞式を見ていたら、心惹かれるパフォーマンスがあった。音楽賞に輝いた「ス○ムドッグ・ミリオネア」のテーマ曲”Jai Ho”をAR Rahmanという人が歌っていた。偶然こちらのダンスもインド音楽だったこともあるが、思わず音楽に引き込まれ、パフォーマンスを見入ってしまった。以来忘れられずに先日y○utubeを見ていて、これまた偶然にも映画のシーンを見つけた。

 
オスカー受賞後のパーティでのパフォーマンス
ちなみに授賞式でのパフォーマンスは、他の音楽とのマッシュアップだったので、ここでは紹介を控える。

映画のシーン

 AR Rahmanという人のことをそれまで知らなかったので、とりあえずCDを探したところ、ア○ゾンで扱うCDは非常に少ない。この人は長年「ボリウッド」映画のテーマ曲を制作していたらしく、そこからアメリカに進出したようだ。メジャー・デビューが遅いので、CDも少ないのだろう。調べると”Bombay Dreams”というミュージカルの音楽を手がけたらしい。監修は、キャッツの音楽を手がけたアンドリュー・ロイド・ウェ○バー。彼が監修していることが保証になる訳ではないが、音楽の質は良いのではないか?
 という訳で、”Bombay Dreams”のアルバムを購入したものの、ちょっと期待したのと違っていた。質が悪い訳ではない。本格的なオーケストレーションだし、効果音も音楽の一部に上手く使われている。歌手も上手いし、カッワーリ(インド音楽のジャンルの一つ)も入っている。その一方で、全体的にインド音楽ぽいのだけれど、あくまで根本がアメリカのミュージカル音楽である事実は否めない。
 簡単にいえば、本格派インドカレーを注文したつもりが、出された物が欧風カレーだった時に似ているかも。決して欧風カレーが悪い訳ではないが、欲しいのは、あくまでインドのスパイシーなカレーなのだ。マッシュルームやフォンドボーを煮込んだヤツよりも、昨夜のタンドーリの残りを入れたみたいなカレーが良い。アラジンのランプみたいな銀色の高級食器と専用のスプーンの付いたヤツではなく、学校給食みたいな器に入っていて、ナンで直接すくう方が良いのだ(話は逸れるが、レストランでインドカレーを注文すると、出てきたカレーはなんで生ぬるいんだろう?インド人は猫舌なのか?)福神漬けもラッキョも干しぶどうも要らん。私が欲しいのは、インドらしいインド音楽、せめてボリウッドの音楽なのである。
 全く言葉が分からないから、本場インドの音楽を聴いても、曲の内容までは分からない。そういう人間が手始めに聴く音楽としては、Bombay Dreamsは良いかもしれない(80%以上英語だし)。でも、やっぱり土のニオイのするインドの音楽ではない気がする。その点、”Jai Ho”は、聴いていて鉄道のイメージが浮かんできたし、同じ映画に収録されている他の曲もインドに近い気がする。
 雨続きだし、今日はこれをかけて踊ってみるか?