B医院のナゾ

 木曜日の夜、突然悪寒に襲われた。それまで筋肉痛と胃の不快感はあったものの、例によって持病の腰痛と食べ過ぎだろうとタカをくくっていた。気圧が低くなると持病の症状が出やすくなるので、台風が来たらしょうがないわなぁ、と。慌てて葛根湯を飲み、厚着をして早めにベッドに入ったものの、頭痛がして熱が出た。途端に便秘だったのが、急降下。こりゃ〜、本格的な風邪だわい。羽布団を着ても寒気がする。もしかしてインフルエンザ?
 普段から出不精ではあるけれど、腰痛のおかげでほとんど引きこもり生活を送っていた。ただ、この時(た)は出張中。しかたがないので、微熱にうなされ、トイレとベッドを行き来して朝を迎えた。
 とりあえずインフルだとマズイ。しかたなく病院に行くことに。(た)に連絡をして、こちらの様子を伝える。あっちもインフル感染してる可能性があるからだ。すると「僕はなんともないよ。B医院でも行けば」。
 アンタ御用達のB医院ね〜。(た)がB医院を贔屓にするのは、単に「誰も他の患者がいないので順番を待たなくて良いから」だ。この病院は内科と外科があり(た)は以前腰痛で外科に何回かかかったことがある。毎回誰もいないので、直ぐに診察してくれたそうだ。でも誰も患者がいない病院って、どうよ。B病院のことは知らないが、患者が寄りつかない病院には、それなりの理由があるんじゃないの?「腕の方は分からない。医者なんてどこも同じだよ」まぁ、そこまで割り切ってるなら何も言いませんけどね。と、そこで話は終わっていた。
 で、自分のこととなったら困ってしまった。大きな病院は隣町。寝不足だし運転するのは怖い。一番近い病院で以前風邪薬をもらったが、そのせいかどうかは不明だけど、ジンマシンが6ヶ月間ひかなかった。そこへ行く気にもならない。10分以上は歩きたくない。病院をアレコレ考えるのも頭が痛い。腕が良いからと混雑する病院に行き、インフルもらってもしかたがないし。結局B医院へ(爆)。
 確かにB医院は空いていた。でも(あ)の後から患者が2人来た(爆)。
 問診で症状を説明する。特に咳や鼻水が出ていなくてもインフルエンザが陽性という可能性もあるそうだ。「インフルエンザだと周囲に迷惑をかけるので」というと、まず別室へ。TVで見たことがある簡易検査をしてくれた。長い綿棒を鼻の奥に突っ込まれるヤツ。
 検査結果が出るまで、他の2人が診察室に入った様子がうかがえた。1人は「青い痰が出た」と訴え(声がデカイし周囲がメチャ静かだから全部聞こえた)炎症の薬をもらって帰った。2人目は、何やらよもやま話をして薬をもらって帰っていった。
 (あ)のインフル検査の結果は陰性。とりあえずは安心→でも、後に陽性に変わることもあるらしいので、簡易検査だけでは全面的に安心できないらしい。今一番困っている発熱・頭痛と胃の痛みの薬をもらう。お支払いは1,940円。「これを飲んでも高い熱が出たら、また来て下さい」
 アレ?触診や聴診は?喉の様子は診ないの(爆)?
 なんとなく、患者が寄りつかない理由が分かった気がする。B医院、おそるべし。