手と癖と

雨続きで歩く散歩もままならない。運動不足を少しでも解消しようと、家の中でダンスの練習。とはいえ我が家も狭い。リビングの食卓やイスを片付けても、狭い事実は変わらない。やっぱりカーペットの切れ目が結界。バックをさせると、見事に切れ目で止まる。妙なところが器用なやっちゃ〜(泣)。
 今回のダンスで困るのが手である。ハンドシグナルを封じ込めるために手具を持つことになったのだが、振付の関係上、これを右左と持ち替えないといけない。ところが、長年のクセで、左はおやつを与える手になってしまっている。これまでに左手でおやつを持ち、そのまま少しずつ与えられるようになったものの、手具を持ち替えようとすると、おやつを落としてしまう。
おやつを落とすと、ルーシーは当然そちらへ行こうとする。こちらが「こっち!」と注意すると、ルーシーは一旦床のおやつから離れて踊ってくれるものの、それでもずっと気になるようだ。一生懸命おやつを無視して踊るのはありがたいが、不自然にアゴが上がるし、オイオイ、ヨダレが垂れてまっせ(苦笑)。
こちらが、おやつを落とさないようにするには、まだまだ自分の手を見ないといけない状態。そうすると視点や姿勢が変わる。結果ルーシーは混乱して、指示されていない動作をしたりする。不器用コンビ丸出し(笑)。動作中の持ち替えはヒジョ〜に苦労している。
 いや、踊りながらでなくても難しい。リードを付けて歩く時、(あ)はヒール強化のためルーシーにドッグフードを与える。リードを右に持ち左で与えながら歩くのは全く問題ないのだが、ルーシーを右に付けて同じ事をしようとすると難しい。この場合、おやつは一つしか手の中に入れられないし、右で与えようとすると手首が緊張して返しが変になる。肩から与えているって感じ。左では自然にできることが、反対になっただけで、こんなにぎこちないとは。我ながら、なんで、こんな事に苦労するかなぁ(笑)。また「おやつは左手」はルーシーにも刷り込まれてしまっていたらしい。
 こちらがなかなか上手く修正できない間に、ルーシーはヒール(左)とサイド(右)の歩行速度が大きく変わってきた。ヒールはリラックスして調子を合わせて歩ける一方で、サイドは常に緊張して歩き、急いで前に回り込もうとする。「ゆっくり」と声をかけると、少しスローダウンする。しかし継続的にとなれば、なかなか上手くいかない。どうしたもんかいな?私が悪いんだけどさ。
 そういや、昔教えていただいた先生が「左右両方とも片手でフードを与えられるようにしておいた方が便利」と言っておられたなぁ。その時は練習したんだけど、右でフードを持ちながら、そのまま与えようとすると、手の筋がつりそうになって、あきらめたんだった(爆)。
 リードを持つ手。おやつを持つ手。与える手。ハンドシグナルを出す手−−−。いつのまにか決まってしまっていて、今では矯正するのが一苦労。自分の癖が原因で、ルーシーにも別の癖ができていたことに気づく。そう考えると、毎日のルーシーとのやりとりやふれあいは、良いことにしろ、悪いことにしろ、時に目に見えるものになっていくんだなと思う。毎日を大事にしないといけないなぁ。