ルーシーの美意識1

 ルーシーは、飼い主2人に褒められても、ちぃーとも嬉しくない。飼い主が食べ物を持っていれば話は別だけど。
 最近では「お母さん、何を持ってるの?」と確認してから指示に従うことが多い。たとえば、トイレシートで排泄するとき。リビングのドアのところで「コングはあるのね」と確認してから、シートを敷いた洗面所に向かう。排泄した後リビングに入ると、飼い主の前ではなく、コングの前に座る。ルーシーにとって、飼い主とは単に食べ物をくれる人間であって、両者は、あくまでGive & Takeのドライな関係にある。
そんなルーシーでも、飼い主以外の方に褒められることは、おやつよりも魅力があるらしい。最近になって、その傾向はますます強くなってきた気がする。
例えば、自分がディスクで遊んでいる間に、いつも可愛がっていただいている飼い主さんが通りがかり、声をかけられるとする。その直前まで、(あ)に何回も「ルーシー、ディスク持ってきて。持ってこないとオシマイだよ。」と声をかけられながら、全く持ってこようとしない。チンタラ、チンタラとディスクで遊んでいた。ところが大好きな人が登場した瞬間に、急にディスクで遊ぶ気になる。その急変ぶりは、犬が変わってしまったかのようだ。
 まず、その飼い主さんの方を、決して見ない。地面に伏せて、(あ)の手元のディスクだけを一心に見つめる。大好きな人が「ルーシー、おいでよ」と声をかけて下さっても聞こえないフリ。ちなみに耳も動かさない(爆)。大好きな人に飛びついて思いきり甘えたいはずなのに。その方が、おやつを手に呼びかけても、あえて行かないことが多い。(あ)がディスクを自分の背中側に隠して「良いよ。行っといで。挨拶しといで」と声をかけても、知らん顔のまま。
 どうやら、ルーシーは「自分が一番格好良い瞬間は、ディスクをしている時だ」と思っているようだ。飼い主以外の人達には、格好良いところを見せたいらしいのだ。だから大好きな人の前だと、一心不乱にディスクを追い、持ってきては、すぐさま追いかける。その人が「上手だね」とか言ってくれるのが、内心嬉しくてたまらないらしい。
 「ルーシー、スゴ〜〜イ!」なんて言われた日には、コイツは間違いなく木にも登るだろう。単純なんだか、複雑なんだか(笑)。ルーシーの自己顕示欲が強くなってきていることは確かだ。
 なお、ダンスをしている時、そういう態度は見せない。時折、踊っている最中に、先生の方をチラ見して「今の見た?」と確認することはある。だけど、ディスクの時ほど集中は続かないし、声をかけてくれる相手を無視してまで踊ることなどあり得ない。
 格好良さでは、ディスク>ダンス ってこと?
 これって、ルーシーの美意識なのか?
「ディスクしてる私って格好良い〜」と思ってる事は分かったけど、その一方で
「ダンスしてる私って〜、ディスクしてる時よりダサダサ〜」と思ってるのか?
↑なんで今時の女子の口調なんだ(笑)?
もしかして、「ダサダサ〜」の原因は、お母さんと一緒だからか?
お母さんが「ダサダサ〜」なのか?
「私は頑張ってるけどぉ〜、お母さんが一緒だもんね〜」とかタメイキついてるのか?
エッ(怒)?!
 少々脱線しちゃったけど、次回に続く。