凹む犬、凹む飼い主

 本番まで、あとわずか。この1週間は、前半ガリガリと、後半は1曲を通して踊るのは多い時でも3回にして、時間をパーツの強化練習にあてた。
 で、最後の授業。ルーシーが先生に飛びついて甘えたところ、先生に口の中を負傷させてしまった。先生に平謝りの上「ルーシーが飛びついたら蹴飛ばしてください」とお願いした。「良いんですか?」と訊かれたので、今後のこともあるし「ええ、お願いします」と言った。
 1回目はルーシーが見えないところで足払い。本犬は、何が起こったのか分からないうちに、クローバーの草むらの上にドテッと転けた。「???」という表情で、さらに飛びつく。今度はルーシーに分かるように足払い。どちらも犬にケガをさせないことを確認した上での叱り方だ。さすがプロ。
 それでも、ルーシーは「いつもの先生と違う」と思ったらしく、オロオロして先生に近づかなくなった。これまで散々飛びついて甘えてきて、それが大抵許されてきた。だから1回叱られたといっても、自分が飛びついたから倒されたとは思わないだろうと(あ)は思っていた。
 その予想は正しかったんだけど・・・。

 ルーシー、凹みまくり(爆)。

 テンション、ダダ下がり。

 ダンスの練習に入ろうとしても、目をショボショボさせて怖いと訴える。絶えず、先生の場所を確認するので集中は途切れるし。ノロノロと動いて指示や音楽から遅れる。
 今季のルーシーはテンションが高すぎた。テンションが高いと動きがスピーディーにはなるけれど、今回のルーティンは長いし、スタミナが必要だ。実際、3回通しで踊ったら疲れが足にきていた。
 だから、ある程度、前半はテンションを抑えないといけない。また、高すぎるテンションはミスを呼ぶ。スピードとスタミナの関係は分かっていたけれど、テンションまで関係するとは、今回のルーティンを踊ってみて初めて分かったことだった。
 成層圏から急降下して超低空飛行だよ(笑)。簡単なことをさせて、おやつを差し出すも、本犬は、ポロポロこぼしたり、舌先でそっと獲って乙女食い(爆)。いつもなら、こちらの手からむしりとる勢いなのに。苦手なことを指示されると、尻尾をオマタに挟んで「怖くてできません」と拒否。
 これには少々ムカついたと同時に「ヤラれた!」と自分に舌打ちした。

 ヤツにサボる口実を与えてしまったからだ。

 ルーシーも疲れがたまってきて、毎日同じ事をさせられて飽きてきていた→ちなみに、10月初めから今回のルーティンに着手し、10月末を待たずに飽きた訳。それは分かっていたので、新しいことを織り交ぜながら、モチベーションをなんとか保ってきたのだけれど、本犬は常にサボりたかった。
 『悲劇のヒロイン』を演じればサボれるとふんだらしい。これは許せん。

 ルーシーの顎に手をかけて目を見据えて強い口調で説諭。
 「ルーシー、やらなきゃダメ!ワガママはダメ!」
 すると、手のなかのルーシーの体から力が抜けて、ヘナヘナと崩れ落ち、地面に仰向けに寝転がってお腹を見せた。「ゴメンナサイ」で、その場をやり過ごそうということらしい。


 「ルーシー、ゴメンナサイじゃないの!やらなきゃダメなの!」

 なおも、ゴメンナサイ、ゴメンナサイで結局1時間が経過。
 最後の授業なのに、全く踊れず(TOT)。


 最後に先生が「Bad Luckは今日だけってことで」と仰ったけれど、こりゃ〜運の問題じゃないわな。ワシらの関係の根底の問題だ。
 結局(あ)がルーシーに「指示に従わないとダメ」と教え、強制することなくルーシーのモチベーションに依存してきたから、関係の土台が弱いのだ。今まで積み上げてきたけれど、土台が弱ければ、ちょっとしたことで崩れてしまう。

 う〜〜ん、あと1週間あれば元に戻せるんだけどなぁ。

 あと数日でなんとかできるもんだろうか?
 
 犬も凹んだけど、飼い主も凹んでしまったよ(苦笑)。