働いてくれ。

 春を思わせる暖かい一日。久しぶりに、お友達のポメラニアンとママさんに出会う。
 「白髪もないし、いつ見てもゴージャスですね」と言うと、「これでも、年をとって毛がショボくなりました。内側がスカスカなんですよ」と笑われた。そして「だから、マダニが怖いです」と仰った。
 このポメちゃんは、ルーシーのように草むらや植え込みに突撃しない。活動範囲もF公園の芝生の広場くらいなものだ。住んでいるのは高層建築だし。不思議に思って訊いてみると、それでも去年の夏はダニがつくことが多かったそうだ。特に雨上がりの散歩では多かったらしい。「カットも考えたんですけど、ショボいのが、ますますショボくなるので・・・」と、飼い主さん。
 「この子は足が短くて、お腹が地面に近いから(ダニがつきやすいの)でしょうけれど、ルーシーちゃんは、どうされてますか?」
 ルーシーの場合、脾臓を取ったこともあり、この冬から一年を通じてダニ除けの薬を付けることにした。2年前の12月に「もうダニはいないだろうから大丈夫だろう」とS公園の山を歩いたら、ダニが付いたことがあったので、今では気温が非常に低い時にしか山には入らない。ルーシーには服を着せているけれど、これがダニ除けに効果があるかというと分からない。というのも、ルーシーの場合、ダニがつく場所は、服で隠れないモミアゲや頭、顔、足、オシリが多いからだ←一度全身に30匹ついたことがあったけどね(^^ゞ
 「毛の長さと、お腹の位置でダニがつきやすいなら、服を着せるとか、(汚れ除けの)エプロンを着せるとか・・・でしょうか。後はコマメにブラシするとか」
 ルーシーは顔黒で体も黒いから、ダニがついても分かりにくい。(あ)は一日最低1回は必ずブラシをするようにしている(春〜夏は毎回の散歩後)。手間だけれど、一番それが確かな方法だと思う。それに、ポメだったら、コートはベージュなので、見た目で分かり易いんじゃないかな?
 飼い主さんは「結局、コマメにチェックするしかないんでしょうね」と、アキラメ顔。「いつもキレイにされているんだから、そう神経質にならなくても良いんじゃないの?」と、思わず口から出そうになった。
 でも、ダニが媒介するウィルスは人間にも感染するんだもんなぁ。お子さんがおられる家庭では、ママさんの責任は重く、我が家のように呑気に構えておれないだろう。一家の健康を支えるのは、お母さんなのだ。神経質になってもおかしくはないか。
 F公園の芝生の広場には、基本的に日光を遮るものはない。それなのにダニが多かったのは、6月から9月の末まで全く公園整備の作業が行われず、雑草が大人の膝くらいまで伸びてしまったせいだろう。本来、ダニは日光を嫌うものだ。
 天候などの理由により作業がスケジュールどおりに行えなかったことも考えられるが、それは他年度の契約業者でも同じことだ。ここまでヒドイ放置は初めてだ。個人的な観察だけど、今年度の契約業者は怠慢を通り越して契約義務を履行していないと思う。所管の行政組織には、入札時に、きちんと契約義務を履行する業者を選定して、その仕事ぶりを確認して欲しいと思う。
 役所は単に警告を出して医療機関に報告義務を課すだけでなく、一般の人間が通常往来し憩う場所でダニに接触することがないように具体的な努力をすべきだと思う。そうしないのは明らかに片手落ちだ。
 役所。頼むから働いてくれ。