最近のルーシー

 ルーシーは、ルイルイで身の程知らずにも、若い見知らぬワンを追いかけた。相手に叱られ逆ギレしたので(あ)が引き戻して叱った。(た)がリードを持ったまま、他のワンコの撮影にハマっていたせいだ。
 自分が仕掛けて返り討ちに遭うとは情けない。相手に「年寄りの冷水も大概にしーや!おばはん!」とでも言われたんだろう←ごもっとも(爆)
 返り討ちに遭い、お目玉をくらったルーシーは、その後も珍しく背中を丸めて俯いていた。(あ)に「そりゃ、アンタが悪いわ。おバカだね〜」と言われて、小さな声で「あぅぅ・・」と言う。そして鼻面で、こちらの手をすくうように突いて「撫でろ」とアピール。
 他のワンちゃん達に対して立場が弱くなるにつれ、不思議なことに、(あ)との会話は深まってきたように思う。最近は「おバカだね〜」と言われれば、反省や落ち込んだような態度を見せるようになった(単なるフリかもしれない)。ただし、反省の態度は長続きせず、すぐに忘れてしまう。脳天気ぶりは相変わらずだ(爆)。
 ルーシーの足拭きの際の態度も変わってきた。(あ)は三和土に座り、伸ばした膝の上にルーシーを仰向けに抱っこする。ルーシーは、これが未だに大嫌いで唸って歯を剥くが、(あ)は構わず足を拭く。パッドなどをチェックする。 こちらが作業をしている間、剥かれた歯は次第に収まって、眠いような、あきらめたような表情に変わる。
 脾臓の手術後から自然と始まったことなのだが、作業後に首筋やお腹などを撫でて「ルーシーは、お母さんが嫌いかもしれないけど、お母さんはルーシーが好きだよ」と言い聞かせる。ルーシーの体を抱いて、頭頂部に軽くキスして「ルーシー、いつまでも元気でいてね」と声をかける。一方のルーシーは横を向いたまま「ウザ〜」という顔をする。
 最近になって、少々変わってきた気がする。歯を剥くのも「ウザ〜」も変わらない。しかし、こちらが作業を終えて「さぁ、ご飯にしよう」と起き上がろうとすると、ルーシーは膝の上でひっくり返ったままで起きようとしない。仰向けのままで、こちらの顔を見て「何か忘れていませんか?」という表情を浮かべる。
 「アレ?ルーシー、ご飯だよ」と言っても、こちらの膝の上で、おマタ全開でひっくり返ったまま。「好き」という言葉がないと納得できないらしい。
 妙なツンデレぶりに面食らう。こちらは通じないと思っていたからね。それでも、本犬は理解していたらしい。そう考えると、ヒジョ〜に恥ずかしい。
 「それでは」と要求に従ってみる。ルーシーは、相変わらず「ウザ〜」と横を向き、嬉しそうな態度は一切見せない。
自分で要求しておいて何だよ、その態度はヽ(`Д´)ノ。
 
 でも、シニアになるって、悪いことばっかりじゃないのかも。
 
 頭痛のタネは消えないけれど、そう思い始めた今日この頃である。