8才の困ったちゃん

 ルーシー、8歳にして配達バイクに飛びかかるようになりました(;_;)。
 始まりは、我が家に徒歩で来たチラシ配りの兄ちゃん。数年前の出来事。
 (あ)が玄関の門にルーシーの体を保定して洗っていたところ、見たことがある兄ちゃんが道をやってきた←散歩中に近所で見た顔。兄ちゃんが我が家に近づく前に、こちらはチラシ配りだとわかったので「来ないでください!」と大声で注意した。ルーシーはシャンプーが大嫌いだから、八つ当たりが兄ちゃんに及ぶとマズイので。
 あいにく兄ちゃんはヘッドホンを着用していて、こちらの注意は 全く耳に届かず。なおも、こちらは手を振りながら「チラシはいらないから、来ないで!」と叫んでいるのに、兄ちゃんは門へと続く階段を登ってきた。門は閉めていたので、相手は「大丈夫だろう」と思ったのだろうけど。振り返ってみると、シャンプー時の出来事はルーシーにとって大きな恐怖だったのだろう。
 ルーシーは我が家の警備を自分の仕事と思っているので、敷地内に入る者には吠える。その点は、我が家としてはヨシとしていて、お客さんの場合にはクレートで対応している。泥棒には来てほしくないし、泥棒とお客さんを区別させようなんて、あまりにも人間側に都合が良すぎるだろうと思って。
 さて、この時のルーシーの心中。大嫌いなシャンプー中に、門を挟んでいるとはいえ、見知らぬ他人と鬼ババに挟まれたワケ。そこからヤツの頭の中には『チラシ配り=敵』の構図が出来上がってしまった。
 しばらくすると、近所で兄ちゃんを見かけると唸るようになった。我が家ではなく、ご近所の家の玄関ポストにチラシを入れるのも許せなくなった。
 そのうち、兄ちゃんではない人間(おばちゃんやおじちゃん)がチラシを配る姿にも唸るようになった。なぜチラシ配りだけに敵意をむき出しにするのか、不思議でならなかったが、どうやらチラシの紙やインクのニオイを覚えていたらしく、これが引き金になっているようだ。
 ビシッと叱ったり、シェイピングも試みたが、根本的な解決には至っていない。ルーシーより先に相手を見つけて、ヤツが警戒モードに入る前に注意を与えるくらいのものだ。大抵の場合は、これでなんとか大丈夫だ←大丈夫じゃないのは野良猫(爆)。昔、野良猫に追いかけられたから???
 チラシ配りの時間帯は大抵決まっているので、春から秋までは、その時間には散歩をしないようにすれば良かった。しかし、冬場は別だ。日照のある時間が限られるし、寒いしで、散歩の時間を工夫しても、どうしても出会ってしまう。
 それに、チラシ配りに対する恨みは、マグマのようにルーシーの中の深い所で静かに渦巻き、噴出するきっかけを探していたようだ。
 先日、新聞配達のバイクに飛びかかろうとした。「チラシじゃないし〜」と油断していたのがマズかった。
 ルーシーには、子犬の頃から、バイク、ジョギング中の人、自転車に会ったら、こちらを見るようにしつけてきた。今でも自転車通学中の高校生達に会うと、キラキラした目で「自転車ですねっ!ごはんですねっ!!」と振り返る。10数人が通り過ぎる間、ルーシーはウハウハ笑顔でフードをもらうのだ。
 バイクが来たらフードがもらえると判っていながら、新聞配達が許せないのは、やはり紙とインクのニオイなのだろう。
 また、配達のおじさんも、バイク立入禁止の歩道を走って、散歩中の我らに突っ込んできたり、歩行者のすぐ横で、隣の家まで10歩くらいの距離で「そこまでフカさんでも良かろうに」と思うくらいにエンジンをフカしたりするもんだから、ルーシーの目には、かなり挑戦的に映っているのだろうな。飼い主に安心だと教えられ、大丈夫と思い込んでいたものに裏切られた恨みは根深い。
 ちなみに、メール便のおばさんは無視できるらしい。各家庭の玄関に来るのは新聞配達と変わらないが、乗り物は自転車だし、配達物が基本的にビニールに包まれているから紙とインクのニオイがしないらしい。
 いくら分析したって解決できるワケじゃないんだけど。
 また、トレーニングのやり直しかよ(TOT)。
 8才の困ったちゃん。全然かわいくないぞ =3