うらぼんぼんぼん 2

 このイベントの見学も、何年目になるんだろう?今年も多くの人々が、お参りをされていた。
 周囲は、愛する家族を失われた方達。ルーシーが若い頃は、今以上に落ち着きがなく、そうでなくても辛い別れをされた人々の中に入るのは、少々気が引けた。それが、ルーシーが10歳を超えて、ちょっと気が楽になってきた。
 「だから」というのは言い訳でしかないし、気が緩んでいたのだろう。イベントの最初に、ルーシーがアホアホぶりを披露することになってしまった(ナイヤガラ滝汗)。参加者の皆さんは、大爆笑。A先生、本当にスイマセンm(_ _)m
 (あ)の大失敗は、競技会なら問答無用の失格処分だろうけど、このイベントでは−−思いっきり自分に都合よく解釈すると(笑)−−見学の皆さんが笑顔になって、ワシらに親しみを持って下さったようだ。
 イベントの終わりには、たくさんの参拝の方々に声をかけていただき、ルーシーを撫でてもらった。昔は、相手からの質問に答えるだけだったけれど、今は相手のペットのことを訊ける。そういう年回りになったということだね。
  喪失感や寂しさから脱出するには、時間がかかる。アホアホ・ルーシーを見て、一瞬でも笑顔になってくれたら、そして、そういう一瞬一瞬が少しでも増えていくことで、少しずつ癒えていくものかもしれない。
 17歳まで頑張ったワンちゃんや、20歳近くまで愛された猫ちゃん。「最後まで、ご飯を食べてくれたのよ」「本当に可愛い子でした」と、ちょっと涙ぐみながら話してくださる。「辛いことを思い出させてスイマセン。」「私達も、皆さんを目標に頑張らないと」と言うと、優しい笑顔で「いえいえ、幸せでした」「頑張って」と仰る。ルーシーに対しても、とても優しく接していただき「これからも元気でね」という言葉で別れる。
 ワシらだって、いつかは別れが来る。見送った後に、これらの飼い主さん達のように「幸せでした」と言えるように毎日を大切に生きていこうと思う。