老犬のかく乱 3

一件落着したと思った翌日早朝。サークルに敷いてあったトイレシートが吐しゃ物で汚れていた。残っていたのは大半が液体。前夜8時に食べたフードは、吐かなかったのか、もしくは、こちらが寝ている間に吐き戻した分を食べたのかは不明。まぁ、栄養が吸収できるのなら改善したということ。

人間用の食事を作り始めたら、いきなりリバース。今度は99%が水分。サークルの4分の1が浸水。片づけて「散歩」と声をかけても反応が鈍い。玄関先でUターンしようとする。

排泄は「屋外派」のルーシー。散歩に出たら、通常は、最初に小、次に大、歩く間にマーキングで小を数回というパターン。この日は最初から大(状態に問題ナシ)で、小をしようとせず「帰る」アピール。接種した水分を大半吐いてしまったからか。消化器サポートのドライフードを差し出しても食べようとしない。大をしたのでフードの栄養は取れているだろうが、水分を摂取できていないのに運動はさせられないので帰宅。

急ぎ水分補給をと、ホエイを水で溶いて与えたところ、ルーシーは、おそるおそるニオイを嗅ぎ、ようやく口を付けた。戻しては意味がないし、吐くことだって体力を使う。20ccを与えて大丈夫そうなので、一旦サークルで休ませた。

9時頃、ホエイ水20?+消化器サポートとアレルギー療法食のドライフード20gを与えたところ、ホエイ水からチョビチョビと飲み、フードも食べた。消化器サポートよりもアレルギー療法食の方が美味いらしい。

10時半に動物病院に電話。夜間に2回嘔吐したことを説明し、飲んだ水分が体内に吸収されていない可能性が高いことを説明・・・してる間に、ルーシーが再びリバース。

獣医さんは「吐き癖がついてしまったんでしょうね」。しばらく安静にして午後にもう一度少量の食事を与えて様子を見ること。そして午後の診療時間に来院するように指示を受けた。いずれにしろ血液検査で、炎症の数値を確認しなければならないと。

4時に病院へ。再び血液検査。CRP(炎症の数値)は0.05→4.4→0.15。今回は4.4を示した前日の朝がピークで、炎症が終息に向かっていることを示していた。

ALT(肝臓関連の数値)は242→165と下がり、依然、正常値域ではないが、「肝臓が原因なら1,000を超えることも多いから、肝臓とは考えていませんでした」とのこと。総コレステロールは、337→291と若干減少。食べたフードの量も、吸収できた栄養も減っているからだろう。


「とりあえず、点滴(400cc)と吐き気止めの注射をしましょう」昨日の時点でやっといてくれたら、ルーシーも体力を奪われずに済んだのに・・・という考えを先生に読まれたらしく「フードも水もできるだけ自分の力で取って欲しいから昨日はしませんでしたが、吐き癖がついてしまったようなので、これを一旦止めます」

「普段から消化器サポートとアレルギー対応の2種類のドライフードを食べさせてますが、食欲も減退しています。よしんば口にしても戻してしまいます。胃の粘膜が荒れて、吐く刺激になっているのかもしれません。」と言うと、獣医さんはカンヅメの療法食(退〇サポート)を出してくれた。

ルーシーは、あっという間にこれを完食。さっきまで食欲不振だったのに、おかわり要求。あまりの勢いだったので、こちらは「診察室で吐いたらどうしよう」とハラハラしたが、本犬は「今日からここの子になります」という態度。

「食欲はあるんだな。ヨシ、じゃあ大丈夫」と獣医さん。ルーシーの様子に驚く(あ)を見て大笑い。「これはプレミアムで、一番美味いらしいです」

「これを出されたら、よほどのことがない限り(犬は)食べますね。僕たちは、犬がどれだけしんどいかを見るのに使っているくらいです」

翌日は休診日なので、消化器サポートのカンヅメ(id)3日間分と「保険」で退〇サポート1缶をもらうことに。

これで嘔吐しなければ、栄養補給はOKだけど、問題は水分だ。水分は腸で吸収されるもの。腸壁も荒れているのか?小が出ない状態は問題ではないのか?

「水分を摂っているのに、というならともかく、水分を摂っていない状態で小が出ないことは、大きな問題ではないですね」最低1日1回出れば問題ないと言う。こちらはホエイ水で対処して様子を見ることに。

胆嚢の方も確認する必要があるので、2週間後に再々々検査は必要だが、とりあえず最大の危機は脱した模様。まだまだ油断はできないし、若い頃と違ってV字回復とはいかないだろうけど。気候の変動も大きいから、焦らずに少しずつ。

とりあえず、ご報告まで。ご心配いただき、ありがとうございました。