シャンプー

 昨晩から雨が降ったため、本日の散歩はもっぱらアスファルトの道路。それでも朝1時間ほど歩いた後、ルーシーは、足からお腹、胸まで汚れていた。おまけに毛には木の葉や芝生までくっついていて、濡れタオルで拭いただけでは取れない。という訳で、急遽シャワーをすることにした。
 ルーシーは、誰かに自分を綺麗にしてもらうことが好きだけれど、それはプロの仕事に限るようだ。思い切り私の腕を噛み、脱衣所に敷いておいた新聞紙は見事に食いちぎり、ドライヤーのコードとタオルを噛んで、それでも不満は解消されなかったらしく、自分の尻尾を追いかけて走り回っていた。 
 お湯をかけた途端、体がしぼむ。「こんなに痩せていたっけ?」と驚くほどだ。ところがシャンプーが終わって、体をブルブル震わせて水気を飛ばすとふくらむ。普段は軽いウェーブがかかった毛が、シャンプー後は、ドレッドヘアで作った瓶洗い用ブラシみたいになる。これをドライヤーで乾かすと、さらにふくらんで元通り。
 あまりにルーシーがシャンプーを嫌がるので、他の飼い主さんに訊いてみたが、みんな「おとなしくしている」らしい。どうなってんの?そんなに私がヘタなの? 何回もシャンプーは経験しているはずなのに、ルーシーは毎回体についたシャンプーを舐めようとする。一人でルーシーを洗っている時には、彼女の首を固定するのが難しい。かくして、ルーシーはシャンプーを舐めようとすると怒られて、さらに不満が増大する。一番嫌いなのは、ドライヤーの音らしい。吹き付けられる風を噛もうとするのには、笑ってしまったが。
 気をつけていたつもりだけど、少しシャンプーを口に入れてしまったようだ。後で水をがぶ飲みして、少しえづいていた。今回で「シャンプーは美味しくない」ことを学んで欲しいものだ。