トイレ・トレーニング

前編
 今日からルーシーのトイレ・トレーニング兼「散歩をしない日に慣れる」トレーニングを開始した。実は、ルーシーが我が家に来た当初、教えなくても、ほぼ完璧にトイレシーツに用を足せた。ところが、散歩を始めるにつれ、屋外で用を足すようになり、今や大に限っては、トイレシーツで、全くしなくなってしまった。今では、「緊急事態」が発生して小を我慢できない時にしか、トイレシーツを使用しない。それもトイレシーツに関してイヤな思いをしたのだろうか、わざわざシーツを敷いていない場所に用を足す。
そもそも「散歩と排泄をセットにしているのが悪い」と(た)は指摘する。そのとおりだと思う。しかし、実際問題として、ルーシーは運動をしないと大をしない傾向にある。運動量が増えると便の量と回数が増える。激しい取っ組み合いの後は、追加の大をすることもある。だから、少々雨が降っても、外に連れ出して運動をさせてきた。
トイレシーツに関しては、体が大きくなって、シーツからはみ出た形で用を足してしまうことがあった。直ぐに片づけて、サークルの拭き掃除をしても、本人にしたらプレッシャーになっていたようだ。叱ることはもとより、文句を言うことも我慢してきたつもりだが、私たちの態度から「自分は失敗したのだ」と察して、トイレシーツを嫌うようになったのかもしれない。
来月あたりには、避妊手術のため入院することになるだろう。そうなれば、屋内で用を足さなければならなくなる。最近では日帰りもできるそうだが、自宅に戻っても屋外で散歩できないのは同じ事である。今のうちに、矯正しておかなければならない。
という訳で、今日は一日散歩をさせないつもりである。サークルとクレートの入り口をドッキングさせた上で、サークルの床にトイレシーツを広げている。水とフードを与えたら、さすがに小は我慢できなかったのだろう。トイレシーツで用を足した。ところが大となると、床一面のトイレシーツがプレッシャーなのか、サークルの中で尻尾追いを始め、トイレシーツを蹴散らした後、疲れてフテ寝してしまった。さて、遅まきながらのトイレトレーニングの成果は如何に?中編に続く。


中編
 朝6時に起きてから午後1時半までの間に、ルーシーは小を3回した。場所はいずれもサークルの中に敷きつめたトイレシーツ。ここまでは、作戦が成功したと言える。しかしながら、問題は大の方で、昼過ぎまで待ってみたものの、やはり運動不足。本人は意識的に体を動かさず、胃腸を刺激しないようにしているのか、グウグウ寝ているばかり。サークルとクレートをドッキングさせたのは良かったかが、本人にとっては、どちらも寝場所で汚したくないのは同じなのかも。何回か吠えては散歩を催促する。いずれも無視して、相手があきらめるのを待つしかなかった。
 サークルの中で水をやり、「宝探しゲーム」をする。お座りで待たせておいて、二つのカップの一つにフードを入れ、両方を伏せる。OKで捜索開始。見つけられたら、フードを食べられるというもの。ルーシーは意外と鈍くさくて、カップを足でひっくり返してフードを出しながら、フードの位置を見失うケースが多い。何回かこのゲームをやっていたら、急に興味を失いクレートの中に入ってしまって、上目遣いにこちらを見たり、「つまんない」とばかりに体をひっくり返したり。胃腸を刺激するプランBだから、つまんなくて結構なんよ。
 1時半まで待った挙げ句、大をする気配がないので、ルーシーを廊下に出してリードを付けてのリーダーズウォーク。5分しないうちに大が出た。やはり運動に勝る刺激はないのか。廊下には計4枚のトイレシーツを敷いていた。しかし、本人がシーツを選んで用を足した訳ではない。踏ん張った瞬間に、私がトイレシーツを引き寄せて、そこに用を足させただけだ。それでもフードをやって、褒めてやる。
 そろそろサークルに戻そうと準備をしていたら、廊下でシーツを敷いていないところに小をした。むむー、トイレシーツに用を足したらフードがもらえることを知っているはずなのに。こりゃ、前途多難だな。タメイキをつきながら、後編へ続く。

後編
 残念ながら、夕方になって当計画は頓挫した。ルーシーが午後2時以降、どうしても大をしようとしないこと、そして(あ)に仕事の依頼が来てしまったからだ。三連休開けなので、マンツーマンでルーシーに付いていようと思っていたのに残念だ。
 夜になって急に大をしたいと訴えられても困るので、1時間弱の散歩に出た。それまで家の中に閉じこめて運動を我慢させてきたから、さぞかしストレスがたまってリードを引っ張りまくるだろうと予想していたが、意外と素直。散歩の途中で「ルーシー、シーシーしたら?」「ウンウンは?」と声をかけると、ほどなく用を足した(大2回、小2回、ま、平均的です。)。こちらは、ちょっと拍子抜けの体である。
 相手が学習するまで教えるつもりだったけれど、計画が頓挫したので、とりあえず、ここまでで確認できたこと。
 1)サークルとクレートを連結させ、サークルにトイレシーツを広げた場合、我慢できなくなったら小はできる。大は非常に難しい。
 2)ルーシーはトイレ・コマンドを理解している。
 3)理解しているけれど、用を足さないのは、従う気がないか、運動量が不足しているから。
 4)トイレ・コマンドに従う気がないのは、自分の居場所であるサークルとレートを汚したくないから。

 ということは、充分な運動ができて屋内でもトイレを居場所から離したところに設ければ、コマンドに従って用が足せるのではないだろうか?計画は頓挫したが、希望の光が見えてきた。結局のところ、運動量の確保が一番大きな課題なのだ。