手術後3日

 痛み止めを投与しなくなったので、ルーシーが起きている時間は長くなった。食事は通常の80パーセントまで増やしているが、食欲は非常に旺盛で、(あ)の顔や目を見る回数より、手に何か食べ物を持っていないかとチェックする回数の方が多い。始めは水も受け付けなかったので、犬用のミルクを少量混ぜて与えていた。今日は、水だけを与えたら「何だ、水か」と匂いを嗅いで行ってしまった。どうも贅沢に慣れてしまったようだ。
 クレートの中に入れて動き回れるスペースを制限し、お腹の周りにバンダナや手ぬぐいを巻いて傷口を舐めないようにしたが、痛みもさることながら、違和感があるらしく、しきりに腹部を頭を突っ込んで患部を舐めようとする。
 しょうがないので、エリザベス・カラーを装着させた。手術の当日に購入したものだが、サイズが少々大きすぎるようで、麻酔でモウロウとしながら帰り道で手を使って取り外してしまったものだ。
 幸いにも、その時のことは覚えていないようだ。今日、エリザベス・カラーを装着して、首との隙間にバンダナを入れて固定したところ、本人はいきなり凍り付き、動きが停止してしまった。狭い廊下に座り込み、動こうとしない。おかげで、傷口を消毒することができたけど。頭が急に重くなったせいか、持ち上げようとせず、上目遣いにこちらを見ている。「ごめんなさい。取ってください。」そんなブルーな表情である。しょうがないよ、傷を舐めたり、触ったらダメなんだから。
 抜糸は手術から2週間後。それまで、エリザベス・カラーを装着し続けないといけないのかしら?ブルーな日々が続くことになりそうだ。

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