先輩達

 先日、F公園にルーシーを連れて行くと、「うちのコーギーの発情期が始まって」と仰る飼い主さんがおられた。見ると、連れておられたのはダックスフンド。この公園に来られる飼い主さんの中には、2匹以上のワンちゃんを飼っておられる方も多い。中には、1匹ずつ一日に何回も散歩される方もおられる。心から犬を愛しているのだなぁと、(あ)は感心するばかりである。
 飼い犬が雌で発情が始まると、散歩など普段以上に気を遣うだろう。実際うっとうしがる飼い主さんは多いが、この方はちょっと嬉しそうな表情を浮かべていた。「誰か、おらんかなぁ?」お見合いの相手を募集されるらしい。
 その言葉に、先輩飼い主さん達は一斉に「う〜ん」と考える。「あそこは、去勢してもうたんちゃうか?」「いや、あっちはしてないと思う」「あそこに連絡したら?」あっという間に花婿候補の名前があがり、数日の間に見合いの予定が決まったそうだ。
 (あ)も困ったことがあると、先輩達に相談し、アドバイスをいただくことが多い。ルーシーが取っ組み合いに夢中になり、(あ)が呼び戻しをしようとして、これが効かないとみると、先輩たちが「ルーシー」と声をかけ、助けて下さる。相性が悪そうなワンちゃんが近寄ってきたら、「○○ちゃんが来たよ。ルーシーを捕まえておいたら?」と教えて下さる。また、興奮しやすいルーシーに、冷静さを取り戻させるようなトレーニングや遊び方なども教えて下さる。この方達のおかげで、ルーシーの呼び戻し習得も、少しずつ成果を上げてきている。
 一番ありがたいのは、先輩達がルーシーを可愛がってくださるので、ルーシーは本当に人間が大好きな犬になったことだ。ただし、甘えるのは良いが、ちょっと図々しくなってきたので、(あ)は「大人の作法を教えるトレーニング」を先輩達に教えてもらえないかなぁと思っている。(あ)もルーシー同様、図々しいかな?