朝起きた時は何もなかったのに、わずが1時間ほどで雪が積もってしまった。昼の散歩の時間までには、積雪は20センチ以上になっていたが、それでも朝の散歩が15分程度だったので、やむなく出かけることにした。
 玄関のドアを開けたら、真っ白の世界。はじめは後ずさりをしていたルーシーだが、ドアを出てしまえば、犬の本能がくすぐられるらしい。様子が一変した庭の中を、ウロウロと歩き回り、しきりに臭いを嗅ぐ。そして時折、踏まれていないところにジャンプしては、雪に頭から突っ込んでいた。動物関連のテレビ番組で、狐が雪の上でジャンプをして頭から雪に潜る姿を見たことがある。あれは雪の下を走るネズミを捕まえようとしているそうだ。とすれば、ルーシーは一体何を捕まえようとしているのだろう。
 車通りが全くないので、とりあえずリードを着けて、外に出てみる。こちらは長靴履きだが、ルーシーは素足である。さぞ足が冷たいだろうに、非常に興奮していて、グイグイとリードを引っ張り進む。いつも同じ場所で用を足すのだが、それすらも気づかずに、通り過ぎてしまった。やっぱりワンコは雪が好きなのかしら?
 家に帰って足を拭こうとしたら、足の指の間や、毛に雪の塊がくっついているのに気がついた。肉球も冷たい。(た)に見せてもらった、北海道在住のボーダーコリーを主題にした漫画を思い出した。さすがに積雪量が違うから、ちょっとでも外を散歩したら、お腹の毛にも雪玉が塊になって、くっつくらしい。「こちらは積雪量が20センチそこそこで良かった」と思わなくてはいけないのだろうね。
犬ぐらし (ジェッツコミックス)