週末に動物関連のテレビ番組を見ていたら、人工保育のラッコが、檻の扉の鍵を開けるのを覚えてしまったと紹介されていた。担当の飼育員さんを慕うあまり、その人の側にいたいという気持ちから、人間が扉を開けて檻に出入りする様子を観察して覚えてしまったらしい。
 サイエンティフィック・アメリカン誌のアーカイブで、ボーダーコリーの知能に関する記事を見つけた。ドイツにいる9.5才のボーダーコリーは、200以上もの言葉を覚えているそうだ。知らない物を教えると1回で覚えられる能力があるとか。これは、言語訓練を受けた類人猿やアシカ、オウムに匹敵する能力だそうだ。
 ある動物がどれほどの知能をもっているかを示す時、他の動物を引き合いに持ち出すことが多い。例えば、先ほどのボーダーなら、猿並みに「頭が良い」訳で、進化の歴史から言えば、猿の方が犬より高等動物とされているから、これは褒め言葉と言える。一方、人間でも「サル知恵」などという言葉があるから、褒めるためだけに使われる表現方法ではなさそうだ。
 さて、ルーシーだが、相変わらず脱走を試みるも、いつも出入りしているドアの鍵ではなく、床と柵を固定する金具を開けようとする。難度の高い技に挑戦していると言えば聞こえは良いが、実際、コイツの知能はどれほどのものだろう?
 自分の尻尾を追いかけてグルグル回ってばかりいるから「リス」並み?放っておけばガリレオ・ボーンなどボロボロになるまで囓るから「ネズミ」並み?レインコートを着せようとしたり、シャンプーをしようとすると、逃げ回るので「ナマズ」並に危険を察知できる。
 ルーシー、どんどん進化の歴史を遡って行ってしまっているぞ。類人猿並みに賢くなってとは言わないけれど、せめて犬並みの知能は身につけてちょうだい。