親の心子知らず

 空が暗くなってきたので「雨かな?」と思ったら、降ってきたのは雪だった。昨日の午前中は急に暖かくなって、F公園も春の香りに包まれていたのに、一日で冬に逆戻りとは、さすがにネパールよりも寒いS市である。
 先日来から(た)には「ルーシーに長時間、激しい運動をさせるな」と言われている。現時点で特に異常が見られた訳ではないけれど、成長過程にある体に負担をかけて、骨の変形などを起こさないようにしなければならないからだ。という訳で、夕方の散歩でも大半は歩き、他のワンちゃんとの追いかけっこも10分以下に制限することにした。
 それでも、短時間の追いかけっこの中で、一時的に足を痛めることがある。今日も追いかけっこの途中で(もちろんスタートから10分以内)、左の前足を痛めたのか、地面から少し上げるようにしていた。慌てた(あ)が体を捕まえて足を見てやろうとしたら、ルーシーは(あ)の勢いに恐れをなして逃げ回る。その姿を見ていたら、本人は足の痛みは忘れている様子。しかし大事をとって、家に帰ることにした。
 本人は「まだまだ遊ぶぞ〜」とやる気まんまんで、当然こちらの呼び戻しのコマンドにも応じない。首根っこを押さえつけて、リードをつけて引きずるようにして、引き離さなければならない。これじゃ、半年かけて少しずつ呼び戻しを教えてきたのに、逆効果じゃないのよ!
 本人が一番幸せそうだから、思い切り遊ばせてやりたい。しかし、そのためにいろいろな問題が発生する。遊ぶ場所を変えたり時間をずらしたりと、飼い主側は、出来る限り工夫をしているつもりだ。それなのに、きゃつときたら、家に帰ってもストレスが解消できなかったのか、ガウガウ言いながら尻尾を追いかけて、何やらガリガリ囓っている。