ボーダーコリーを堪能

 昨日の夕方は早めに散歩。すると、リズちゃんがお母さんとお姉ちゃんと一緒に来ていた。リズちゃんはルーシーを見た次の瞬間には「遊んでモード」。珍しくルーシーがやる気になり、リズちゃんのフリスビーをくわえて誘ってみせる。リズちゃんは小さな足を一生懸命に動かして追いかける。
 ルーシーは、体こそ大人だが頭はガキだ。だからリズちゃんに意地悪をしないか少し心配だったが、意外とペースを合わせて走っている様子。なんだ、アンタ。やろうと思えば優しくなれるんじゃん。時折、自分からお腹を見せて地面にひっくり返っては、リズちゃんと取っ組み合いをする。時折、呼び戻しをしてみるが、リズちゃんはすぐに手元に戻ってくる。賢いなぁ。
 スポーツ万能のピーター選手登場!ところが、リズちゃんとルーシーの遊びに、自分がどう加わったものか少し悩んでいる様子。もとより取っ組み合いや追いかけっこは、ピーターの競技種目じゃないもんなぁ。本当の子犬であるリズちゃんと、頭だけガキのルーシーが自分を無視して走り回っているのを、しばらく呆然と見つめていた。ガキの相手も競技種目に入っていないらしい。
 次にルーシーの幼なじみ、ビーグルのモーちゃんがやって来た。耳を翻して緩やかに下る芝生をピョンピョンと駆けてきた。モーちゃんは、どんなワンちゃんとでも仲良く遊べる賢いワンちゃんだ。女の子3人でタッタカ走っていると、ピーターも遊びたい気持ちになったのか、一緒に走り始めた。
 そこへF公園の俊足No.1(未確認だけど、個人的にはそう思っている)フラッシュ君登場!フラッシュ君は、成長と共にスピードとスタミナを身につけて、今ではルーシーを追いかけるようになり、そして直ぐに追いつくようになってしまった。長い足で地面を蹴り胸で風を切って走る姿は、優美であるとともに猟犬の力強さを感じさせる。短毛なので体の動きに合わせて、筋肉の躍動まで見える。
 ところがピーターと一緒だとフラッシュは追いかけられていた。それも真剣に走っている。(あ)は、ピーターが走っている姿を実際に見るのは初めてだった。正直、背中の毛が立っちゃった!!格好良すぎる!!!
 疾走中、ウィペットは顔を上げるけれど、ボーダーの場合、顔の位置と背中、尻尾が一直線になる。胴長短足のルーシーでも、走っている姿はボーダーらしく見える。ピーターの場合、足が長くスレンダーで運動神経が発達しているから、動きに全く無駄がないばかりか、ダイナミックだ。まさに黒い弾丸のようなのだ。二匹は、あっという間に芝生の広場のスロープを駆け上がり、円を描いて戻ってくる。
 ふと見ると、ルーシーはピーターやフラッシュには追いつけないと思ったのか、少し離れた場所で伏せて二匹の様子をうかがっていた。タイミングを見計らって、どちらかに飛びかかるつもりらしい。そしてリズちゃんはといえば、ルーシーからさらに離れた場所に同じように伏せたり立ち上がったりして、他のワンちゃんの様子をうかがっている。ぷ、リズちゃんも小さくてもボーダーだもんね。デジカメを持ってくるんだった!!!
 (あ)は去年のルーシーを思い出した。F公園に来るようになって間もなく、ルーシーは他のワンちゃんと追いかけっこをする時、地面に伏せて相手の様子を探るようになっていた。誰に教わった訳でもないのに、ルーシーはボーダーコリーになっていたのだ(ルーシーのボーダーらしい変化といえば、そこだけなんだけど)。
 今のリズちゃんと違い、去年のルーシーは、モーちゃんとの遊びに夢中で(あ)が呼んでも全く帰ってこなかった。(あ)は、芝生に伏せた大小の後ろ姿を見ながら思い出していた。モーちゃんのお姉ちゃんと「そういや、二匹とも暗くなるまで遊んでいたから『いつになったら飽きるんだろう』って言ってたよね」「あの頃、二匹とも本当に可愛かったよねぇ」と、シミジミした気持ちになっていた。


リズちゃんと(25日)