レッツ・ダンス!なのだ。5

 今年の忘年会を目指して(冗談です)せめて1曲ぐらい完璧に踊れるようになりたいと、毎食少しずつ「歩こう〜歩こう〜」(やっぱり題名が思い出せない)を練習する。
 ドッグダンスには比較的やる気を見せていたルーシーだが、家での練習では予想外の難題に直面している。元来動くのは好きで、ウィーブやウォークは大丈夫だけど、じっとしているのが苦手なのだ。このレパートリーでは、前奏部分で「お座り」「立って」「バウ」「スピン」「ターン」の5種類が入っている。特に「バウ」は6拍が振り当てられているのだが、前屈姿勢で6拍静止することができない。挙げ句の果てには「次はこれでしょ?で、あれでしょ?」と指示されていないことまで、音楽を無視してやってしまうので、前奏部分で空白の時間ができてしまう。エサ欲しさに焦るのは分かるが、全くダンスになっていない。記憶力の良さで飼い主をリードしてくれるのは、ありがたいし、やる気があるのは心強いのだけれど。
 「スピン」や「ターン」も、何故か素早くやれば良いと思っている。8拍使って、それぞれをゆっくり回れば良いのに、さっさとやってしまおうという態度なのだ。そして指示を出すたびに、なぜか「アゥゥ」と文句を言う。
 こっちが早口で指示するから、いけないのかしら?「ス〜ピ〜〜ン」と言ってみるが、全く同じ。かえって不思議そうに首を傾げている。そうだわな、そんなの分からないよな。「ルーシー、ゆっくり」と言ってみるが、聞く耳を持たず「スピンしたから、エサくれ!」と、こちらに飛びついたり吠えて要求する。困ったもんだ。
 それでも「ターン」の後で「ついて」の位置に移動するのは、ターンの動きの後バックで移動する。なぜか全く教えていない「ターンバック」になっているから、不思議である。時々、お尻で足を踏まれることがあるけど。
 つまるところドッグダンスが成功するかどうかは、どれだけ飼い主の指示をしっかり聞き従えるかということなのだろう。そういう意味ではルーシーは全くダメだ。ドッグダンスよりも先にやらないといけないことがあるんじゃないの?ムムム、困ったもんだ。