シツケ教室を見学2

 新しくルーシーを通わせるシツケ教室の候補、2カ所目を見学する。ここは、ご近所ボーダーのピーターX君の教室で、アジリティ施設もある。先生は経験が豊かでボーダーも多く教えていらっしゃるとか。ピーママさんに無理を言って連れて行ってもらうことにした。
 ルーシーにしたら、今まで女性の先生が多かったため、中年の男性を前にとまどっていたようだ。女性と違って高い歓迎の声はかけられないし、頭や首筋を撫でてもサラッとしていたので、ルーシーも「アレ?そんだけ?」と先生の顔を見上げていた。
 先生を前に(あ)は困ってしまった。ルーシーについて、具体的な問題をうまく説明できないのだ。まず「服従姿勢が確立していないこと」「嫌なことを我慢できないこと」「ボール遊びができないこと」「フードのご褒美から脱却できないこと」。先生に会ったら、こう言おうと考えていたのに、実際には本人がイライラするほどシドロモドロになってしまった。
 しかし先生にしたら百聞は一見にしかずらしく、ルーシーとのオモチャ遊びを見ていただいた。指摘された点は次のとおり。

  1. もっとメリハリをつけた態度で遊ぶこと。別に褒め方は教科書どおりでなくて良い。相手を2歳くらいの子供だと思って遊べ。
  2. うまくダマして犬にコマンドに従わせること。ご褒美としてフードを100あげているなら、30に減らし、その分思い切り褒めてやるべし。
  3. ひっぱりっこをして遊ぶ場合、毎回、飼い主が勝たなくても良い。時々負けてやることで、相手のやる気を引き出すこと。ただし、最後は飼い主が勝って「おしまい」にすること。
  4. 怒るときは、あっさりと。マズルを掴んで相手が降参するまで怒るのは、陽気な犬を陰気にする。大声を出して怒っても良いから、さらっと終われる怒り方を。その点では、天罰方式なら痛い目に遭わせるのはOK
  5. もっとリードを効果的に使うべし。リードを引っ張って、どこかに行こうとする犬を制御するなら、リードを一旦緩めてキュッと引く。(自分では、そうしているつもりだったけど、自分の方に引っ張っていたようだ。反省)

 以上は、先生がルーシーを実際にご覧になってされたアドバイスなので、全てのワンちゃんについて、これが当てはまる訳ではないだろう。先生は(あ)のハンドリングを全般的に「教科書的で気持ちが入っていない」と仰っていた。普段、F公園で大声を出して遊んでいるので、自分自身は周囲の人から「かなり変な人」と見られているだろうなと思っていた。先生のアドバイス「もっと大げさに褒めて」には、ちょっとビックリしてしまった。ボール遊びの最後、急にルーシーはボールをそっちのけでウロウロと歩き始めた。先生曰く、集中力が切れて「ボールを持って行っても、フードのご褒美ももらえない。私何やってんだろ?」と素に戻ってしまったようだ。「ご褒美=フード」の弊害が出てしまったようだ。
 ルーシーの後にピーター君の訓練があった。ピーター君はハードルとボールを使って「歩く+ターン+方向転換+ハードル」を習っていた。ハンドラーが先生の場合はもちろんのこと、ピーママさんの顔をじっと見つめている様子が素晴らしかった。それでもピーター君は教えてもらっている間中、尻尾をブンブン振って終始ゴキゲンだった。
 それではピーちゃんの勇姿をご覧あれ。

 

ピーママさん、本当にありがとうございました!!ピー太、ハードル飛びながらカメラ目線です。かなりの余裕のようです。