(あ)のマイブーム

 2007年最初のマイブームは入浴剤である。ネパールより寒い三○に引っ越して十年近くになるが、ここ数年(あ)は霜焼けあかぎれに悩まされている。老化に伴う血液循環の低下が主な原因だとは思うが、毎日2時間近く外へ出て、以前より少しは運動もしているというのに、それでもなお血行が悪いとはムカつく現実である。
 特に、あかぎれは厄介だ。ハンドクリームをつけたいけれど、食べ物を触ったり、ルーシーに舐められることを考えると、どうも化学物質を手につけることが嫌になる。それにクリームを使っても、手を洗うと元の黙阿弥になることが多かった。
 昨年末、友達から生薬の入浴剤などをいただいた。ダンナさんがカイロプラクティックの先生で、なお中医学をも勉強されており、普通の薬局では売っていないブツを扱っているという。テレビCMでおなじみのバ○ごときでは、(あ)には全く効果がなかったので、今回も期待しないで試しに使ってみたら、思わず唸ってしまった。
 さすが中国四千年。入浴剤を入れていないお風呂なら20分以上湯船の中にいても、洗面所で髪の毛を乾かしている間に冷めてしまう。一方、入浴剤を使うと大量の汗をかき、冷たい布団に入ってもポカポカなのだ。ただし、これを最初に使った日、貧乏性の(あ)は普段以上に長湯をして(しかも、温度設定が高いままになっていた)心臓がバクバクいってしまった。以来、入浴剤を適度に使用し、就寝時にアロエのクリームを患部に塗り、ソックスと手袋を着用して寝ている。すると少しずつ治ってきたようだった。
 友達にお礼かたがた感想を伝えたら、(あ)の症状を聞いた彼女は「もっと貴女に合った入浴剤があるよ」と勧めてくれた。という訳で第二弾を購入したのだが、これはたじろぐような色をしていた。第一弾が緑だったのに対して、第二弾は見事なトウガラシ色。一瞬「湯船がチゲ鍋みたいになるんでは?」と思ったが、これは杞憂だった。水は日本茶のような色。肌にピリピリした刺激があるだろうと思っていたが、非常にマイルド。そして湯冷めをしない。ファンタスティコー!
 ただし、これにも弱点はある。第一弾と同様に、だしパックみたいな袋に入っているのだが、第二弾のそれは非常に薄くて弱く、中には大量の生薬が入っている。使い捨てカイロのようにモミモミすると、袋が破れてしまいそうだ。
 第二弾の説明書代わりにと、本を送ってもらっていた。これによると冷え性だけでなく、ダイエット、生理痛、アレルギー、糖尿病、花粉症、果ては抜け毛・ハゲにまで効くという。最後のあたりは(あ)には疑問だけれど、使用後の(た)はまんざらでもない様子。信じる者は救われるということだろうか?
 「もし、これが効かなくても、まだ他にもあるからね」と友達。お風呂タイムが楽しみな今日この頃である。冷え性で悩まれている方がおられたら、今ならお試しで一袋差し上げます。ご連絡下さいね。