シーザー・ミランという人

 シーザー・ミランと言われてピンとくる人は少ないかもしれない。では「さすらいのドッグ・トレーナー」と言ったら、おわかりになるだろうか?(あ)は今、彼の著書"Cesar's Way"を読んでいる。まだ初めの部分だけど、この人は、ただものではなさそうだ。
 メキシコから世界最高のドッグトレーナーを目指し渡米したミラン氏は、手をかけられてはいるものの幸せではなく「犬になりたい」と訴える犬たちに出会う。そして自身の知識や経験を生かして、ドッグ・サイコロジー・センター」をロサンジェルス南部に設立する。
 驚くべきは、氏の一日のスケジュールである。

6時前 センターに到着 犬たちを裏庭に放した後、バンに積んで山へ
6時半 山到着 これから約4時間運動(ミラン氏を先頭に35匹の犬が一団となって走り、歩き、休息を取る)
10時45分 センターに到着
11時〜12時 犬たちが休んでいる間、ミラン氏は相談作業+新入り犬の紹介
12時 犬たちに食事を与えた後、ローラーブレードで犬と遊ぶ 一回につき最高でも10匹しか相手ができないので、全部で3〜4セット
3時頃〜5時 電話相談と事務
5時頃 20分間、犬とボール遊び(30〜40匹の犬が1つのボールで遊ぶ)
日没 一匹ずつの問題矯正練習
夜 何匹かの犬を交代で自宅に連れて帰り泊める

 (あ)はシツケの先生から「疲れたワンコは良いワンコ」という言葉をよく耳にしてきた。ミラン氏は「犬に必要なものは、運動、シツケ、そして愛情」と言い、中でも一番重要なのは運動だという。運動をして疲れた犬は満足しているので、新入りをすんなりと受け入れ、問題行動の矯正がし易い状態らしい。ふーむ。散歩の後、犬と一緒にひっくり返っていちゃ、ダメな訳ね。
 ミラン氏の手法は、群れ社会のルールを利用したもので、人間がリーダーシップをとることが肝要だ。そして犬とのコミュニケーションで使うのはコマンドや言葉ではなく「エネルギーとタッチ」なのだそうだ。(Mr.マリックが頭に浮かんだのはなぜだろう?)
 彼の手法やコミュニケーション方法が正しいか正しくないかはさておき、犬の飼い主として、この生活は尊敬に値するのではないだろうか?毎日8時間近く犬につきあう生活は、とてもマネできそうもない。
 シーザー・ミランという人、やはりただ者ではなさそうだ。
 
さすらいのドッグトレーナー 
 

Cesar's Way: The Natural, Everyday Guide to Understanding and Correcting Common Dog Problems

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