犬の整体?

 夕方、あるワンちゃんと飼い主さんに久しぶりに出会う。このワンちゃんはルーシーと同じペットショップの出身だが、先月出会った時、飼い主さんが「股関節の手術を受けることにした」と話してくれた。その時の話では、今月初めに手術をするから、それからしばらくはケアで大変だということだった。
 今日そのワンちゃんが元気そうにボール遊びをしていたので、近づいて訊いてみたら、手術は当面延期することになったとのこと。手術で元気になる可能性は高いけれど、手術で切除してしまえば、その部分は戻ってこない。一旦決断したけれど、もう一度考え直してみることにしたのだという。
 考え直している間に、ある整体の先生にワンちゃんを診てもらったそうだ。(あ)には、犬の整体師というのは初耳だった。はるばる山口県まで診断・治療を受けに行ったそうだ。(「はるばる」というのは、あくまで(あ)の感覚です。ちなみに車で隣の市にある実家に戻るにも、決死の覚悟が要る人なんです。)
 一体どんな治療をしたのか訊いてみると、人間のそれと変わらずマッサージが中心だったそうだ。遊びたい盛りの若いワンちゃんなので、治療中は落ち着いていられたのか?痛がらなかったのか?
 さすがに違和感のある場所を触られると、ワンちゃんも気になっていたようだが、治療が進むうちにトロンとした表情になったそうだ。1時間の整体治療を受けた後は、歩き方が目に見えて変わったそうだ。
 また、治療後に先生に「今度はいつ来たら良いでしょうか?」と訊いたら「これで調子が良くなったら、来なくても良い」と言われたそうだ。飼い主さんは、専門の病院で受けた診断内容を考えると「一回、二回の治療で簡単に治るものじゃないと思う」と仰る。もう一回、整体治療を受けて、その上で手術を受けさせるかどうかを考えるつもりだそうだ。
 飼い主さんは「この子は長くペットショップに居すぎたのよ」と仰った。ペットショップの床はフローリングが多く、滑りやすい。清掃がし易く清潔に保つ上では効果的かもしれないが、犬が骨の成長過程を過ごすには理想的な環境とは言えないという。事実、このワンちゃんの同胞の兄弟犬が近所に住んでいるのだが、そちらは引き取られるのが早かったからか、股関節に症状は出ていないのだという。
特に大型犬種の場合は、骨の成長も注意しなければならないのに、ペットショップはそこまで配慮していないという。う〜ん、そうかもしれないなぁ。