ルーシーの厄日 病院で12.4Kg

 毎年この時期にルーシーは動物病院に行く。ひとつは狂犬病の予防注射のため、もうひとつは定期検診である。前回の検診は半年前。股関節を中心に診てもらい、2歳になったら骨格の成長が止まるので、その時点でもう一度確認しましょうと言われていた。
 麻酔をせずに股関節のレントゲンを撮影してもらっていたのだが、やはりどうしても動いてしまうし、手足に力が入ってしまう。N先生は、今回「麻酔ではなく、鎮静剤を打って撮影しましょう」と仰った。今回は正確に測定したいということらしい。
 骨盤と大腿骨のつくる角度を測定したところ、右が102°、左が112°だった。角度で症状が出る訳ではないし、一応の目安という程度でしかないけれど、105°以上なら症状が出ないことが多いそうだ。その点、ルーシーは右側だけグレーゾーン(前回と同じ)。骨に異常は見あたらないので、急に激しい運動をさせなければ症状が出ないだろうとのこと。
 股関節もさることながら、今回(あ)は少し気になることがあった。ルーシーが疲れやすくなった気がしたからだ。
 半年前、ルーシーは誰彼構わず他のワンちゃんと走り回っていたのが、今では仲良しのワンちゃんだけを相手にするようになった。それも体格や体力で負けそうな子は相手にしない。また、ちょっと走ったら休んだり、立ち止まって相手の動きをじっと観察してみたり。運動量自体は減ったようだ。これはルーシーが大人になったからか、それとも医学的な問題があるからか?後者の場合だったら、早めに手を打っておきたい。とりあえず血液検査をお願いした。
 また、13キロ以上あった体重が、いつのまにか12.4にまで減ってしまった。確かにリンゴの量は減らしたけれど、その分ドライフードは増やしている。散歩に出れば、他の飼い主さんにしつこいくらい、おやつをおねだりする。それなのに体重が増えないのはなぜだろう?
 血液検査の結果、総タンパク(TP)とアルブミン(Alb)の数値が基準参考値を下回ることが分かった。ルーシーは朝食を食べていなかったけれど、それは関係ないと先生は仰った。先生に食事内容を説明する。
 ルーシーの食事は一日2回。今はドライフード100グラム+リンゴ4/1個+オカラ100グラムである。以前はフード80グラム+リンゴ2/1個+オカラ100グラムだった。寒い時期、ルーシーは水をあまり飲まなくなる。リンゴを増やしたためにフードは抑えるかたちになっていた。春になって水も飲むようになったし、フードの量を20グラムも増やしたのだが・・・。
 計算では一日少なく見積もってドッグフード150グラムが必要ということなので、ルーシーはこれまでの食事でも充分な量を摂取している。とすれば、タンパクの摂取能力に問題があるのではないか?
 先生のアドバイスに従い、さらにフードの量を1割増して110グラムにすることにした。一日で220グラム。そうして2週間後にもう一度、血液検査を行う。
 天気が良いし、今日は最低限、狂犬病の注射と血液検査だけやって、後はルーシーを連れて川沿いの桜でも見に行こうともくろんでいたのだが、鎮静剤を使ったレントゲン撮影ということで、ルーシーは9時から4時まで病院に留置されることになってしまった。
 夕方、引き取りに行ったところ、ルーシーはまだボーっとしたままだった。散歩の途中で大好きなピーママさんや他の飼い主さんにも出会ったが(あ)が話している側でウトウト。歩くだけの散歩だったのに、途中で座り込んでしまう。
 ルーシーにとっては、厄日になってしまったようだ。