犬を振れ!

 米国ABCニュースのビデオに、犬の尻尾の振り方についてのレポートがあった。犬が飼い主に呼ばれて幸せで嬉しい場合は、体の比較的右側に尻尾を振り、不安やストレスの多い状況下では左側に振るという。どうやら脳と尻尾の動きがアシンメトリーにつながっているらしい。
 レポーターがドッグランで複数の犬の遊びを観察していたら、ベージュの犬が尻尾を追いかけられた時や吠えた時に、尻尾を左に振っていた。レポーターがモデル犬のオーティス(黒い犬、スタントをやっているらしい)を呼ぶと、近づいてきたオーティスの尻尾は、どちらかというと右側に振れていた。レポーターが手の中におやつを握っていたようだ。レポートでは「これは尻尾のあるワンちゃんにしか通用しない」と言っていた。そりゃ、そーだろーよ。
 早速ルーシーで試してみる。何も手に持たずに「ルーシー」と高い声で呼ぶ。ルーシー、立ち上がるも「何?」という顔でこちらを見て、尻尾を垂直に挙げたまま。呼ばれただけでは、嬉しくないらしい。「ルーシ↑」とさらに高い声。ルーシー、気味悪がって視線を外す。めげずに「ルーシ↑↑」と呼ぶと、頭と尻尾を下げて(あ)の元へ。なんじゃ、そりゃ。何も嫌なことはしないつもりですけど(今は)。
 次にオモチャを見せると、ルーシーは目を輝かせて「遊ぶの?」という表情を見せた。ただし尻尾は立ったまま。しばし、ひっぱりっこをした後にオモチャを渡すと、ルーシーは尻尾をフリフリして得意そうに歩いて見せた。ただし右にも左にも動いているみたいだった。尻尾の動きを見ると、脳というよりは足の動きに連動している気がした。
 最後に、おやつを見せる。尻尾を振ってはいたが、やっぱり右側だけじゃないみたいだ。ルーシーがおやつをもらうためには、何かをしなければならないと理解していて、何をさせられるのかと考え緊張していたからと言われたら、そうだろうけど。
 この説が正しいのかどうかは、よく分からない。大体(あ)自身がルーシーにとってストレスの源かもしれないから、実験をする資格はなかったかもしれないし(笑)。いずれにしろ、私とルーシーがこれ以上やったら、本当の"Wag the Dog"になってしまう。感情的になり、つじつま合わせのために馬鹿なことをしてしまいそうなのだ。ここらでストップをかけないといけないな。
 という訳で皆さんにお願いしたい。ご自身の愛犬で試してみてください。ご報告を待っています。