お客様、踊り子さんには・・・

 天気予報によれば、明日くらいから天気が崩れ、今日も午後から降水確率30%。主婦としては、午前中の晴れ間を最大限に活用しなければならないので、散歩の前に洗濯2回、布団を干し、お風呂を洗うことになり、結局ルーシーと家を出たのは9時頃になってしまった。近所の小学校前で、エルちゃんと汗だくのパパさんに出会う。
 「なんや今からかいな。今から行ったら暑いでぇ〜。」とパパさん。既に1時間半も歩き、万歩計は6000歩を超えているという。パパさんは退職されてから朝夕、エルちゃんを散歩させておられる。おかげでエルちゃんは1キロ減量。訊けば同じ散歩コースでは満足できないタイプらしい。慣れた場所でしか排泄しないルーシーとは違うのだ。パパさんが、お気に入りの散歩コースを説明している間、当のエルちゃんは「ごっつー疲れたわ」とばかりに足元で横座り。
 そうなんだよな〜。家事を優先させると散歩に出るのが遅くなって、強い日差しの中を歩くハメになる。かといって散歩を優先させると、雨が降ってしまうかもしれないし。雨が降ったら出来ない家事だってある訳だし。これが盛夏になれば、天気も一日安定するだろうから、朝一番の涼しい時間に散歩に出られるだろうけど。
 とりあえず、いつものようにジョギング・コースを辿りF公園へ。もはやルーシーの頭は熱くなり、呼吸が荒くなって口が耳まで裂けている。これじゃ、あまり走り回らせられないなぁ。
 いつもの芝生は、ゲートボールに興じるご老人達に占拠されていた。しかたがないので反対側にある広場に行こうとして、ふと気が付いた。芝生の方から吹く風が、建物の横を行き過ぎて涼しい。それに屋根があるから、直接雨や日差しを浴びない。残念ながら床部分はタイルなのでジャンプはできないが、ステップくらいなら少しダンスの復習ができるかも。壁面はガラスなので、自分たちの姿が見える。
 そういや夕方に来ると、ここは若者が集まり、自転車の曲芸乗りやストリートダンスらしきものの練習をしている。この時間帯なら、せいぜい太極拳か社交ダンスのおじさんくらいなものだ。(ちなみに社交ダンスのおじさんは、いつも独りである。太極拳のおじさんだって独りなんだけど、社交ダンスのおじさんの方が気になる。背中に哀愁を漂わせ、両腕を上に挙げて独りワルツのステップを踏んでいる。きっちりとiポッドを着用した姿が「パートナーのことは訊かないでくれ」と言っているようにも見える。一体何があったのか?!→大きなお世話)
 不思議なのは(あ)が見る限り、ダンス集団と曲芸乗りグループの会話はもちろんのこと、ストリートダンス集団同士も、交流はなさそうだ。どうやら互いのダンスを見たり会話を求めたりすることは、ダンサーの常識からは外れるらしい。ダンサーに必要なのは、そう。鏡に映る自分だけなのだ。フッフッフ。
  
 ちょっとダンサー気分を味わいたくて、ラージサークルをやってみる。相変わらず、ルーシーはテケテケと走っている。画像で見るとおり「技やってます」という感じではない。真剣味とスピード感に欠ける。ただし輪は大きくなったように思う。音楽がかかると話は別だが。まずは、2,3回「フニクリ」の振付をおさらい。ルーシーは暑いとテキメンにやる気を失う。そういう意味では、今朝は集中できた方かも。 
 練習の後、隣の広場へ。2,3回走ったらボールを足元に置いて木陰で休んでいた。

 ヘッドスピンをする若者の横で、ルーシーがテケテケ走っていても、笑わないでやってくださいね。